久しぶりに訪れた大型本屋で見つけた一冊
西新宿へ行っても僅かな時間でピンポイントで帰ってくる日々が続いている日々、仕事で使う資料探しに訪れた大型本屋で見つけた一冊。活動期間2年で、CS&N時代を入れてわずか3枚のアルバムをリリース。1st『Deja Vu』から50周年をきっかけに出版。個人的にもCSN&Yは忘れられないバンドだっただけに、興味深く一気に読んでしまった。
4 Way Street
高校生に買えるLPは月に1枚程度。バッファロー、バーズ、ホリーズ自体はあまり聴いたことがないにしても、ライブでベスト盤的、かつ曲数が多いので選んだ『4 Way Stereet』を毎日聴いていた。後追いで、『CS&N』『Deja Vu』を聴くことができたけど、やっぱりこのライブの方をよく聴いていた。
皮肉なことにCSN&Yへのニール・ヤングの関与はスタジオ内にはあまりないにしても、CS&Nにある種のライブ感をもたらしたのはニール・ヤング効果だった(この点ではスティーブン・スティルスの目論見は功を奏していた)。名声とドラッグ、エゴと混乱や分裂を繰り返してたどり着いたラストツアーの様子がこうして残されていたことにある種の感銘を覚えてしまう。力関係がスティーブン・スティルスからニール・ヤングにわずかに傾いていたこともよく分かった。
ライブ録音当時の年齢は、デヴィッド・クロスビー(29)、スティーブン・スティルス(25)、グラハム・ナッシュ(28)、ニール・ヤング(25)だったとは。現在は順に、79、75、78、75。
本を読みながら、この3枚と関連するアルバムを繰り返し聴いていると、当時のことが蘇ってくる。幻想が崩れビジネスになっていく音楽シーンとの葛藤。幸運なことに様々な音楽を聴き続けることができた、今だからこそ分かる、4人の音楽的背景も興味深い(特にスティーブン・スティルスのラテンフレーバーの根源は幼い頃に住んでいた南米の影響)。
ローレル・キャニオンで三人がハモったことで生まれたマジック。CD時代になってからデヴィッド・クロスビーの1stの良さを知り、幅広い交流関係と影響力があったことも知ることになった。ビートにのせたコーラスのアプローチはビーチボーイズと比べてみるのも面白いかもしれない。活動期間が短く、再結成を望む時間の方が長いなんて皮肉な話ということも。そして、ジョニ・ミッチェルの存在感も改めて知ることになった。
「On The Way Home」のリード(原曲はバッファーローのラストアルバムに収録されているがプロデューサーの判断でニール・ヤングは歌っていない)と「Helplessly Hoping」のアルペジオ、一生懸命練習していたけど今でも弾けるかな。
ニール・ヤング
このライブをきっかけに当時、興味はニール・ヤングに徐々に移り、雑誌で6弦を半音下げるチューニングを知り「Tell Me Why」とか弾いていた。今は、クレイジー・ホースと一緒のアルバムを中心に、再び聴き直して始めている。音楽よりもクルマがメインテーマで本人が描いたイラストも楽しい『ニール・ヤング回想』は図書館から借りてあるし、これまであまり詳しく読んでいなかった『ニール・ヤング自伝』を再読してみようと思っている。
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