試連とかけて
麺線と解く
その心は静かな佇まい
そうなんです、気品のあるスープが柴崎亭の他にはない持ち味でもあり、これに惹かれて通いつめている所以。熱々のスープを一口含むと立ち上る奥深い味に翻弄されるばかりだ。基本の煮干し醤油、さっぱりとした塩、コクのある鴨醤油、時々の限定(最近では塩牡蠣かけそば)、食べ終わった後に目を軽く閉じふぅ~とため息を繰り返すばかり。
もう一つ惚れているのが麺湯切り
多くの店はテポを使って、店によっては麺湯切りのパフォーマンスを見せたりしている。何か意味があるのだろうかと変な動きをしている人もいる。それでは湯切りはできても麺が冷めてしまうだろう心配になる。
一方、柴崎亭は平ザルを使って、過度に湯切りもせずに麺を高く持ち上げずにすくい上げたあと、箸で整え丼に入れる段階では既に美しいまでに並べられている。無駄のない作法とスープに浮いた麺の佇まいに惚れ惚れしている。
山ちゃん2号試連の日
弟子は必ず「やまちゃん」になるのだろうか。ちょっと頼りげがなく大将にのべつ叱られている初代山ちゃん。大将がいない平日にはわりとのびのびして麺湯切りも板についてきたように思える。最近見ないなと思ったら「山ちゃん2号」が登場。
柴崎亭には乗り越えないといけない麺線
何故「試連」なのかと食べ終わっても疑問だったけど「麺線」と並べてみると「ていねいに並び揃えられた麺の佇まい」と読める。うん、なるほど、深い。(実は話を聞いたママボリンケンに指摘されて気がついた...)
出来上がった「玉葱中華そば」は麺湯切りにやや迷いやブレがでていたようだけど、味に問題がなく、揚げた玉葱と生の刻み玉葱がスープにとけこってりとした奥行きを感じることができた。過去に一度だけ食べたことがある「玉葱中華そば」は進化し、やぱりウマイなぁと溜息。
スゲー旨いバターカレー
予想をはるかに超えるウマさには偽りなし。とろみの効かせ方といいい器といい量といい(意外とあった)パーフェクト。忘れられないカレーがひとつ増え妙にうれしい。
玉葱中華そばが今夜は半額の250円なら、
カレーは200円
夜の柴崎亭は初めて。段取りが分からず18:00すぎに到着すると20番目(既に10人はカウンター)、食べ終わっても40人以上の行列。やはり安さに惹かれてなのだろうか。嫌いな言葉のコストパフォーマンス(略するともっと嫌な言葉に)重視なのだろうか。多くの人が集まり「山ちゃん2号」のデビューを祝う...って感じではないのかな。
まぁ、夕方まで調布で仕事をして途中下車したワケは、値段にもあったので人のこととやかく言えないけど。それでも、食べ終わって三人であれこれ素晴らしかった味をお喋りするほどインパクトがあるイベントだったことは確か。
そうそう、大将は段取りだけ伝えて帰ったと聞いた。おそらく居ればいたで何か言いたくなるし、あとは任せた状態だたんだろう。そんなところにも懐の深さもあるのだろう。
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