Casa de Borinquen

大瀧さんが出てきた初夢 年末年始の反動で帰浦後はすき焼、麻婆豆腐、プッタネスカ（娼婦風パスタ）がおいしい

 

帰省先から戻ると
まずは仙台曲りねぎを使ったシンプルなすき焼
ネギの切れ目をじっくりと炒めて、あとは一般的なすき焼。具は少なくネギを十分に味わう嗜好。志ん朝さんの「二番煎じ」じゃないけど、ぴゅーっと出てくるねぎの芯やら汁が熱いので気をつけないと。

程よく辛目に作った麻婆豆腐はご飯と一緒。花山椒の香りでご飯が進みます。 トマトにアンチョビやオリーブ、ケッパーをじっくり煮詰めたソースでプッタネスカ。娼婦風～、諸説色々あるので想像しながら食べるのも楽しい。年末に飲まずじまいだった甲府のスパークリングワインの穏やかな辛さとよく合いました。

年末年始の豪華な料理もおいしいのですが、その反動もあってか、こうしたご飯もまたおいしんです。今は帰宅直後は白謙の笹かまぼこ。おそらく日本一おいしい笹かまぼこだと思う。揚げかまぼこも色んな味を楽しめるけど、やっぱり笹かまぼこ。疲れて帰ってぷはー（濃い目のハイボールかワイン）と一緒に、少しだけワサビをつけると、ほんとウマイんだから。

これが有名な南部飯です
バスを何度も乗り継いて降りた町。どこかで見たことのあるような商店街、雨風にさらされた壁、迷路のような路地。ここいらでなにか食べようかなと上がった座敷。奥から出てきた男は、同じシャツを数枚持っていてどの写真も同じシャツを着ているセミロングと口髭が特長。うっすらと笑みを浮かべて差し出したのが「南部飯」。

ボ「いや～、私の祖父さんも一関なんです」
オ「そういえば、リクエスト葉書もらってました」
ボ「それは母の妹だと思います」

南部飯がどんな味だか分からず目が覚めて、これが初夢。

2016 あけましておめでとうございます 仙台張子、小豆浜の初日の出、具だくさんの仙台風お雑煮、純米吟醸浦霞寒風沢 いつものように元旦は穏やかに過ごす

どうして元旦は晴れるのだろうか
幼い頃から元旦は不思議な事に決まって晴れている。二つ並べた仙台張子。毎日の繰り返しのように和紙を一枚一枚染め、色止めをし、ちぎり絵のようにちぎって張っていく。揺れる首とかかえたみかん。毎年届く素朴ながらも風情が気に入っています。

小豆浜の初日の出
復興が続く七ヶ浜町。人工リーフかさ上げ工事が進む（予算337,000千円）菖蒲田浜海岸には数多くの人が集まり祈るような姿が。そこから数分のいつもの小豆浜には30人程が集まり初日の出を待ってました。風が呼ぶように舞い散る小雪、手が届きそうな始まりの朝日には思わず手を合わせてしまいました。

仙台風お雑煮は具だくさん
焼きハゼを水から煮立ててダシをとり、僅かに醤油味を加える。糸コン、大根、にんじん、ゴボウ、しみどうふ、ズイキ。トッピングは、セリ、いくら、たこ、紅白のかまぼこ。ハゼのダシが風味がよく、適度の塩加減も絶妙。つい、おかわりしたくなる、毎年の楽しみ（糸コン以外は一旦茹でた後に一度凍らせるのが秘訣だそうです）。海岸で冷えきった体にじんわりと染みわたる温かさでした。

お節を食べながら、ヴーヴクリコと米吟醸浦霞寒風沢。
朝からほろ酔いでお昼寝。
午後に起きて星野源「YELLOW DANCER」と琥珀ヱビス。

のんびりし過ぎかもしれないけど、
今年もよろしくお願いしますネ。

■高橋はしめ工房
http://www.hasime-kobo.com/index.html

三陸塩竈ひがしもの@松岡商店（塩釜仲卸市場）最高級の生メバチマグロならここしかない 活気溢れる市場で家族総出でマグロをさばく姿にも美しく

鮮度・色つや・脂のり・うまみを兼ね揃えているのはここだけ
どちらかといえばメバチマグロが好き。酒に良くて、ご飯にも良く、もう一度食べたくなる程。毎年年末に松岡商店の大将と一言二言声をかけ、マグロを選んでもらう、これも楽しみ。今日は年末でごったがえす市場の中でひときわお客が殺到している店先は松岡ファミリー総出。黙々とマグロをさばく大将、美しいお嬢さんとのやり取り、試食して溜息のお客さん。いいんだな、素晴らしすぎます。

マル井のあらぎりわさび
夏に市場で見つけたものの東京では売っていなく通販も考えてましたが、やっぱり市場で発見。色々探したけど見つからず尋ねると親切にも「伊藤商店で扱っている」と。わさびの茎の部分を粗ぎりにしてあるため、シャキっとした食感がいいんです。松岡商店のマグロの鉄火丼、あらぎりわさびを少しつけて食べると、もったいないほどおいしかった（写真を撮るのを忘れたくらい）。

たこ屋のばあさん、しおがま汁、にゃんこ
場所による不平等さを避けるせいかと思いますが、塩釜仲卸市場は定期的にお店の位置を変えてます。入口の案内を確認してからではないとお目当ての店にたどり着かないけど、意外な場所で発見する楽しさもある。元気なたこ屋のばあさんを見届けるのもいつもの楽しみ。

場外では金華さばを扱っている間宮塩蔵の入り口でしおがま汁をふるまってました。素朴さいっぱいの女の子が一生懸命働いている姿っていいものですね。帰り道の干物屋さんではまるまるとしたにゃんこ。慌ただしい中にもどこかほっとするひとときでした。

■三陸塩竈ひがしもの
http://www.nakaoroshi.or.jp/market/higashimono

■マル井のあらぎりわさび
http://www.wasabi.co.jp/2013/02/19/203.html

■間宮塩蔵
http://www.mamiyaenzo.jp

宮城峡でカフェ式連続式蒸溜機を用いて蒸溜されたモルトウイスキーと松島湾寒風沢島のササニシキを原料に使用した純米吟醸酒

宮城のお酒で迎える年の暮れ
ニッカの「伊達」、純米吟醸 浦霞 寒風沢。宮城県限定発売ならではのお酒を見つけることもまた帰省の楽しみ。「伊達」はキース・ジャレットのアメリカ凱旋と呼べそうなカーネギーホールコンサートを聴きながら（特に2枚目 The Good America以降）じっくり味わいたい。一方、「純米吟醸 浦霞 寒風沢」は塩釜仲卸市場内松岡商店での「三陸塩竈ひがしもの」のメバチマグロに合わせてみようかな。

■伊達
http://www.nikka.com/products/blended/date/index.html

■純米吟醸 浦霞 寒風沢
http://www.urakasumi.com/items/2014/07/post-36.html

つつじヶ丘柴崎亭と神田まつや ケレン味のないスタンダードな味がやっぱり心も体も温めてくれるんだ

なんど通っても尽きないほどの喜び
衝撃の麺屋 翔の後にどうするかといえば
つつじヶ丘の柴崎亭と神田まつやの決してぶれないスタンダードな味にも喜びを見つけてしまう師走の東京。今年最後の調布への途中下車でつい柴崎亭。帰省のお土産探しの都心めぐりでやっぱり神田まつや。今年も色々お世話になりましたと挨拶をして、すっと帰る。

いつも心のどこかにあって、何かの支えになっているようなお店が心も体も温めてくれる。

冷たい雨が降っていっそう冬らしくなった夜は「鶏肉ときのこのすき焼きなべ」に目玉焼き風メレンゲ卵がよく合う

今年一番の寒さなら夜はなべ
コートや手袋が必要となるほどの寒さ。それなら、今夜はなべ。笠原将弘さんの「やみつみ極上なべ」から選んだのは「鶏肉ときのこのすき焼きなべ」。わりしたは、

水（1/2カップ）
みりん（1カップ）
酒、しょうゆ（各1/2カップ）
こぶ（だし用3g）

わりしたって買ってくることが多いのですが、こうして書いてあるとおりに作るとおいしいもんですね。鶏もも肉は皮目をこんがりと焼いてあるので香ばしく、きのこたっぷりのなべ。シンプルで鶏ときのこの食感も楽しめておいしくできました。

目玉焼き風メレンゲ卵
つのが立つまで泡立てた卵白の上に黄身。とき卵と違ってふんわりしてトロトロ。牛肉を使わないあっさりとしたすき焼きには、とき卵よりもこちらのほうが合いますね。食べ終わる頃には、薄っすらと窓が曇ってきて、ああ、冬なんだなぁとしみじみ。

次は、

・カキとキャベツ、ニラのなべ（みそベース）
・笠原流ラー油なべ（みそベース）
・黒ごま坦坦なべ
・あさりうどんなべ

あたりかな...。

大阪短信 #30 ビジネスランチ事情 どこでも800円のランチはあれこれ嗜好を凝らしていていておいしいけど滞在時間が短く落ち着かないのも事実→西新宿三是と比べてみる

近くて安くておいしい
ビジネスランチの基本形なのは日本全国どこでもそうなのかな。私が行っている場所はどこに行っても800円。昼はランチ、夜は飲み屋というパターンが多いですね。まぁ、大手町のような場所のせいかもしれません。蕎麦かうどんに丼ものの組み合わせ、豚汁（量が多い）に小鉢の組み合わせ、日替わりでおかずが変わる幕の内弁当風。

今回驚いたのは、店頭の黒板に「刺し身、すき焼、カキフライの日替わり」とあったので、別々のメニューの日替わりかと尋ねると、全部入ってますと答えが返ってきて、出てきた御膳をみて納得。あさりの味噌汁、ご飯大盛りもなかなかおいしい。フロアのオネイサンもなかなかの美人。ただ難点は、食べ終わりそうになると「お後4名様もうすぐご案内ぃ〜」と、催促されるようで落ち着かないこと。もう少し落ち着いて食べたいのも本音。

色々我儘言えないけど、いつか話題の中津のラーメン屋に行ってみたいとも考えている。

西新宿なら三是
西新宿でランチなら炭火活烹三是 新宿西口店。この日は豚肉のトマト煮が日替わり定食。ご飯は炊き込みご飯か白米を選べて、おかわり放題。11:30過ぎるとかなり混むので、11:00開店直後がいい。もりもり食べ過ぎると午後のMTGで爆睡注意。お刺身も新鮮でおいしいし、小鉢が色々あるので食べ飽きない。豚肉のトマトには、じゃがいもも入っていてボリューム満点。海鮮丼もおいしいけど大盛りにしないように。とてもじゃないけど食べきれないほどですから。

こうして大阪と西新宿を比べてみると色々と面白いもんですね。どちらもゆっくり食べることができないのが難点ですが、栄養とボリューム満点のランチが午後の仕事を支えているんですね、きっと。

■楽家
大阪府大阪市中央区道修町3-1-16

■炭火活烹三是 新宿西口店
東京都新宿区西新宿1-15-5 升屋ビル 3F
ランチ：11:00～15:00

大阪短信 #29 道頓堀今井本店 まっすぐ帰るのもなんだからおでんを食べに行こう

ここ数ヶ月のプロジェクトが無事にスタートできて一安心
このまま、まっすぐ新幹線というのもつまらないので、道頓堀今井本店でおでんで一杯というのはどうだろうかと、御堂筋線ホームの照明を見ながら思いつき逆方向に向かったのは先週の今頃の話。相変わらずなんば〜道頓堀はアジア系の観光客で押すな押すなの大騒ぎ。こういう無秩序な雰囲気にみんな惹かれて来るんでね、きっと。その中に柳の木の下にひっそりとあるのが道頓堀今井本店。お店の中はひっそりとして、外の喧騒とは大違い。

まずはおでん盛り合わせ
単品もあるそうですが割高になるというので盛り合わせで京都のお酒を一杯（京都府玉乃井）。ぐつぐつと煮えた鍋には、

紅白かまぼこ
すじ
大根
厚揚げ
木綿豆腐
こんにゃく
ホタテ
コロ
昆布

お出汁しもおいしく、いい具合に煮込んであっておいしいものですね。宗右衛門町の「お多福」よりもやや甘めの出汁もいかにも今井らしい。お燗を（石川県白鳳）もう一本頼んでじっくりと楽しみました。カウンターで大将と話しながらあれこれ選ぶのが一番ですが、こうして季節の具を選んでもらうのも悪くないですね。

締めはやっぱり親子丼
合わせてきつねうどんも考えましたが、腹も身の内なので親子丼だけ。いつもようにポンと置かれた黄身を少しずつくずしながら、ふわとろを。はじめ熱くてフウフウ、ご飯にしみた具やだしをお箸ですくってモグモグ。ここでしか食べられない、ここだけの味。九条ねぎと鶏肉の歯ごたえとにじみ出る滋味。うわぁ〜、タマラナイじゃないか。考えてみたら、今年は親子丼は今井でしか食べてないようだ。今度、いつ食べられるかな。

■道頓堀今井
http://www.d-imai.com/index.html

高田馬場研究所 久し振りに会った友人二人とおいしいお酒とおいしい肴でとろっと酔いがすすむ喜び

会いたいねぇ...
なんて唱えてばかりの数年間でしたが、いざ会おうとなり一番初めに思いついたのが高田馬場研究所。新政No.6を筆頭にここにしかないお酒が待っていると思うと、何日も前からそわそわ。よく考えるとこの週は京都大阪にも行きアクティブな週だったとつくづく。

お酒紹介（*印が私の飲んだお酒）
新政No.6目当てでしたが、蔵元からの到着待ちというので、新政 翡翠（ジェイド）。とろりとして、口に含んだだけでその旨さが伝わってくるほど。友人との会話もそっちのけで味わってました。奥播磨は先月末宗右衛門町のおでん屋「お多福」以来。奥行きのあるいいお酒。而今　愛山火入もまた、独特の風味に納得。王録～幻舞と続けて締める。この次はこれにしたいけど、どうだろうかと若い店員さんに相談しても、よく知っているんですよ彼。安心してお任せ出来るのも、この店の良さ。

*新政 翡翠（ジェイド）（秋田秋田市）http://www.aramasa.jp/top.html
墨廼江　特別吟醸（宮城石巻市）
*奥播磨　純米吟醸（兵庫姫路市）http://www.okuharima.jp
射美　純米吟醸（岐阜揖斐郡）http://www.sugiharasake.jp
*而今　愛山火入 純米吟醸（三重名張市）http://kiyashow.com
上貴元　純米（山形酒田市）
*王録（島根松江市）　http://www.ouroku.com/
*幻舞（長野長野市）http://www.shusen.jp

おいしい肴も研究しているから研究所
よく食べて、よく飲む。おいしい肴がそのお店のポイント。まぁ、会社関係で飲みに行くと時間制限飲み放題の居酒屋で月並みな料理になるけど、そんなんじゃないのがここのいいところ。よく吟味した材料を使ってお酒に合う肴を研究しています。

つきだしのさつまいものポタージュから宴がスタート。季節の刺身の後は下仁田葱焼き。じんわりと加熱されて中身はトロトロ、表面はサクサク。軽く甘味噌を付けて食べるとねぎのいい香りに包まれます。いさきの幼魚さしごは西京焼きで上品に。とろっとしたかぼちゃのコロッケは熱々で。えぞ鹿外モモステーキはやわらかく噛みしめると肉の旨味を堪能。締めの焼きおにぎりはかき入り。

さいまいものポタージュ
お造り盛り合わせ
下仁田葱焼き
さしご西京焼き
かぼちゃコロッケ
えぞ鹿外モモステーキ
かき入り焼きおにぎり

おそらく三年以上振りの再会
仕事、家族の近況、健康具合などひと通りの話のあとは、やはり音楽の話。お互いに大好きだったハース・マルティネス、アラン・トゥーサンを偲んだり、最近お勧めの音楽を紹介しあったり。

今度は、おでん屋で新年会かな。
色々と楽しみにしてまっせ。

■高田馬場研究所
東京都新宿区高田馬場2-14-7 新東ビル B1F
03-6457-6787

茅場町 やきとり宮川 竜田揚げ風の唐揚げのじんわりとした滋味には酸っぱいポン酢がよく合う

八丁堀下車し鈴らん通りを茅場町方面へ
マツダを右折して鈴らん通りを茅場町方面に歩くと、ラーメン「昭和」、親子丼「鳥ふじ」、鶏鍋「鳥徳」、イタリアン「オステリア・ウネット」など馴染みの店が目白押し。移動中につい途中下車してどこかに行きたくなる誘惑だらけの場所です。新しい店も色々出来ているので開拓したい気も満々。

宮川の唐揚げの違い
唐揚げといえば、にんにく風味の醤油たれにつけて…というパターンですが、実はこれが苦手。一口目はいいんですが、徐々にグッときて食べ飽きてしまいます。宮川のは竜田揚げで、塩胡椒だけで味付けられて（ほんの僅かに醤油につけているかもしれないかもしれない）片栗粉で揚げている。余計な味を加えていない分、鶏肉本来の味わいをうまい具合に引き出して、私好み。

酸っぱいポン酢
まずは唐揚げだけを味わう。じゅわっと肉汁が口の中に広がり溜息。次は、たっぷりの小口ねぎをポン酢に浮かべ、唐揚げをさっとくぐらせて一口。このポン酢はかなり酸っぱいですが、唐揚げによく合います。この酸っぱさがおいしさを一段と高めてくれます。

今回は、カウンターではありませんでしたが、カウンターで大汗をかきながら山のような鶏を揚げている職人の姿を見るのも楽しいものです。

注文時にスープがきますが、これを飲み終えた後に唐揚げが運ばれてくるタイミングもいいです。但し、この店かなり混むので開店の11:00すぎに行くことをお勧めします。

一年ぶりのミニファンミも内容がとても濃く充実の一時間でした。

■やきとり 宮川
東京都中央区日本橋茅場町3-5-1
Tel:03-3668-7080
11:00～13:30 / 17:30～21:00
定休日（土日祝）

今季初のなべは「塩ほたてのつみれなべ」からスタート 笠原さんのレシピのとおりに作りましたが、いやもぉ、おいしすぎてシメの白湯うーめんまで一気に

ほんのりと甘い塩ベース
鶏ひき肉とペーストにしたホタテ
基本の塩だしベースには、塩竈藻塩を入れたのでコクと深みが出て、これだけでもニンマリするほどおいしい。ホタテは細かく刻み包丁で叩いてペースト状にして鶏ひき肉をあわせてねりまぜる。塩出しベースが煮立ったら、鶏ほたてのつみれを入れる。火が通ったら、野菜を入れて煮えたら完成。

白菜、ねぎ、しめじ、三つ葉、木綿豆腐
塩出しベースに鶏とホタテの風味が加わり、なんともいえずおいしいスープが出来て幸せ感いっぱい。一口で溜息、二口三口は黙って、四口目でやっと「これはウマイわ！」とお互い満身の笑み。上品なだしは野菜もやわらかく包み込むようで、いくらでも食べられてしまう。豆腐には柚子胡椒を少しのせてアクセント。

シメは白石の温麺（うーめん）
最後は白石特産の温麺を入れてシメ。ツルッとして喉越しのいい麺は、少し白濁しただしによく合います。こうして、今季のなべが素晴らしい形でスタートできて、極上のレシピ本を作ってくれた笠原さんに感謝。見開きで一つの鍋というページ建てというように工夫されているし、薬味やトッピングの紹介、下ごしらえの説明なども充実して一家に一冊。

次回は、鴨とクレソン・ごぼうのなべ（しょうゆベース）、カキとキャベツ・ニラのなべ（みそだしベース）、鶏肉ときのこのすき焼き（わりしたベース）あたりのどれか。

高価な食材がなくても、新鮮で季節の食材で幸せになれる。これも大事なことかもしれませんね。

■笠原将弘のやみつみ極上なべ
http://www.amazon.co.jp/dp/407291374X
（なか見！検索で四大なべベースを知ることができます）

https://itunes.apple.com/jp/book/li-yuan-jiang-hongnoyamitsuki/id786931886?mt=11
（iTunesでも取扱中、サンプルあり）

久しぶりの昆布締めは山葵だれにも一手間かけて そして、エリンギとアボカドの組み合わせに前のめりに悶絶

日曜日の夜は日本酒でゆっくりとしたい
前の晩に仕込んでおいた昆布締め（サーモン、真鯛）も酒飲みにはたまらない肴。昆布の風味がほんのりとしみてそのままでもおいしいけど、ここは一手間かけたい。山葵にお酒少々、茅乃舎さんの出汁ひとつまみ、塩をひとつまみ。これを十分に溶いて山葵だれ。これを昆布締めにちょこんとのせてみる。昆布と山葵の風味がほわっと口の中に広がり、いやはやなんとも言えずに旨味の駆け引きを楽しめることができニンマリ。

エリンギとアボカド
オリーブオイルにバターを溶かしエリンギに焼き色がつき始めたらアボカドを追加。焼き色が十分になったら薄口醤油をさぁっとかけ、味が回ったら出来上がり。エリンギのコキコキ感とアボカドのぬめり感。ちょうど、最近凝っているいぶりがっこのマスカルポーネチーズ添えみたいな、違った食感を合わせて楽しむようで、一週間で二度登場するほど気に入ってます。

笠原将弘さんの「だから僕は、料理をつくる。」 図書館で何気なく手にした本に描かれるものに惹かれて一気に読んでしまう いぶりがっこのマスカルポーネチーズ添えにはマイッちゃうよ

とかく日本料理は敷居が高い
そんな常識を打ち破った笠原将弘さんの初エッセイ。ご両親がやっていた焼き鳥屋、幼いころの話、修行時代、「賛否両論」を2004年に開くまでの経緯、桝谷シェフとの出会い（我が家のナポリタンは桝屋シェフのレシピから）。とかく敷居の高いと思われがちな日本料理を手元に引き寄せ、誰でも楽しめるように創意工夫。予約が取りにくくて未だに行ったことのない「賛否両論」、うん行ってみたい。

いぶりがっこのマスカルポーネチーズ添え
ちょうど秋田のおみやげにいただいたのがいぶりがっこ。「賛否両論」に人気メニューの「いぶりがっこのマスカルポーネチーズ添え」を再現。独特のスモーキーな香りとぽりぽり感。マスカルポーネチーズのほんのりとした甘さが口の中でスモークチーズに変わる。

松戸のツオップのスモークチーズ入りのパンを思い出させてしまう。こういう組み合わせを発見してしまう笠原さんって、やっぱりスゴイな。

豪華な食事もたまにはいいかもしれないけど、簡単にできて（実際いぶりがっこを切るだけ）、お酒にもワインにも合う。やっぱり、こうでなくっちゃ。

■日本料理 賛否両論
http://www.sanpi-ryoron.com

寒くなると恋しくなるのが湯豆腐 先日宗右衛門町で覚えてきたものですからとろろ昆布をのせて味わい深く つい、甲府ぃ〜、お詣りぃ、願解きぃ〜

いつものタレを鍋の真ん中に沈めて
豆腐が浮いてきた頃が食べごろ。温めてあるタレにくぐらせて小鉢へ。先月宗右衛門町のおでん屋お多福で覚えてきた、とろろ昆布をひとつまみのせてみた。とろろ昆布の香りとほんの僅かな塩加減、タレ（ネギ、かつお節、隠し味に茅乃舎さんの出汁）の風味と合わさり、なんとも言えない滋味。

昆布の風味がほんのりとした湯豆腐の煮汁を少し加えてすすると、これまた、酒飲みにはこたえられないほどの旨さ。ついつい飲み過ぎないように塩釜浦霞生一本をやったりとったり。

ひもじさと寒さと恋と比ぶれば
恥ずかしながらひもじさが先
最近、音楽も控えめにして、何しているかというと、落語ばかり。寒くなって人恋しくなってきたからでしょうかねぇ。録音を前提としていない志ん朝さんの「大須演芸場」もあれこれ。ゆったりとして落語が聞ける名古屋での、リラックスしてつい本音が出てしまう長めのマクラも合わせて楽しんでます。

湯豆腐を楽しんだ翌日の朝は
もう100回以上も聴いた大好きな「甲府い」
豆腐屋さんの店先の客さばきも見事だし、おっちょこちょいの旦那と善吉との対比、善意が善意として生き残っている市井の暮らしっぷり。「豆腐ばっかり食べさせられて、風呂に入ったら体がプカプカ浮いてきたよぉ」なんてくすぐり。

夫婦揃って旅立ち、甲府ぃ〜、お詣りぃ、願解きぃ〜（豆腐、ごま入り、がんもどき）、ここいらで何度もほろりとさせられてしまいます。

雪が積もる前に、善吉が願掛けした山梨県南巨摩郡身延町にある身延山〜久遠寺でも行ってみるかな。

そろそろ、どぉ？そう、ビーフシチューが無性に食べたくなって朝からやきもき 今回はキノコのデュクセルを加えず生トマトでフレッシュに

季節が変わり始めると
次の季節の定番が無性に食べたくなる。そう、大好物で憧れのビーフシチュー。知っている人はもう少ないかもしれないけど、仙台〜上野の特急電車「はつかり」の食堂車のビーフシチューもおいしかったなぁ（「やまびこ」にあったかどうか不明）。

お肉がトロトロになるまで時間がかかるので、午前中には買い物を済ませお昼から準備を始める。ある休日、私は朝から所用で出かけていたので、夕方帰宅すると、ビーフシチューの香りがお出迎え。

生トマトでフレッシュに
いつもは、キノコのデュクセルをいれてコクと風味を増してますが、今回は生トマトをふんだんに入れてフレッシュに。ほのかに甘酸っぱいのが、シーズン始めの雰囲気にぴったり。パスタとブロッコリーをトッピングして、ナイフを入れるだけでとろけていくお肉を味わう。う〜ん、しあわせ！