いつものタレを鍋の真ん中に沈めて
豆腐が浮いてきた頃が食べごろ。温めてあるタレにくぐらせて小鉢へ。先月宗右衛門町のおでん屋お多福で覚えてきた、とろろ昆布をひとつまみのせてみた。とろろ昆布の香りとほんの僅かな塩加減、タレ(ネギ、かつお節、隠し味に茅乃舎さんの出汁)の風味と合わさり、なんとも言えない滋味。
昆布の風味がほんのりとした湯豆腐の煮汁を少し加えてすすると、これまた、酒飲みにはこたえられないほどの旨さ。ついつい飲み過ぎないように塩釜浦霞生一本をやったりとったり。
ひもじさと寒さと恋と比ぶれば
恥ずかしながらひもじさが先
最近、音楽も控えめにして、何しているかというと、落語ばかり。寒くなって人恋しくなってきたからでしょうかねぇ。録音を前提としていない志ん朝さんの「大須演芸場」もあれこれ。ゆったりとして落語が聞ける名古屋での、リラックスしてつい本音が出てしまう長めのマクラも合わせて楽しんでます。
湯豆腐を楽しんだ翌日の朝は
もう100回以上も聴いた大好きな「甲府い」
豆腐屋さんの店先の客さばきも見事だし、おっちょこちょいの旦那と善吉との対比、善意が善意として生き残っている市井の暮らしっぷり。「豆腐ばっかり食べさせられて、風呂に入ったら体がプカプカ浮いてきたよぉ」なんてくすぐり。
夫婦揃って旅立ち、甲府ぃ〜、お詣りぃ、願解きぃ〜(豆腐、ごま入り、がんもどき)、ここいらで何度もほろりとさせられてしまいます。
雪が積もる前に、善吉が願掛けした山梨県南巨摩郡身延町にある身延山〜久遠寺でも行ってみるかな。
コメント
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