もちろん会ったことも
舞台を観たこともないのに
妙に気にかかっているヒトが古川ロッパ(緑波)。小林信彦さんの「日本の喜劇人」(当時は中原弓彦名義)を高校時代に手に入れて以来、何度もそのページを繰り返し読み、写真を見るだけで想像していた。1987年晶文社から膨大な日記(全4巻)が発行されたがあまりのも高価、その後2007年新装復刊されたが、思い入れのある平野甲賀氏の装丁から変わってしまったのでそのままにしておいた。
1987年当時の古本がちらほら
以前は神保町の古本屋で眺めるだけだったのが(怖そうなので声はかけなかったけど)、amazonの中古で見かけるようになり、程度の良さそうなのを2ヶ月ぐらいの周期で順に購入。当時は写真集も付録で付き、amazonでもケース、帯、付録付きを探すと、32年前とは思えないほど程度のいいのが当時は想像もできないほどの安価で4冊揃ってしまった。
1日1ヶ月分を目処に
2010年にリリースされた『古川ロッパ傑作集』(ガラマサどんが好き)を聴きながら、読み始めているが実に興味深い。まだ昭和10年の途中だが、劇団の運営、役者へのぐち、食べ物の話、世相(まだ戦争は始まっていない)、地廻りのヤクザのいやがらせ、自慢話。日記に何かを残さざるを得なかった姿が鮮明に浮き上がってくる。戦前の写真集にもあったが、うつ伏せになって大学ノートに縦に綴った姿。それを、同じような格好でベッドの中、寝る前に読んでいる私。このペースで行くと4巻読み終えるまでには来年いっぱいかかりそうだけど、このペースは崩さないようにしたい。
TwitterやFacebookとも連結しているが、誰に読まれるわけでもなく何年も続けている自分のBLOG。ロッパと同じ心境か?
一昨日からの日記を、今朝迄つける機がなかったから、もう書きたくて書きたくて、落着かなくなってしまった。日記だけは死ぬ一時間前迄つける俺ではあるまいか……(昭和20年6月25日)
いや比べるのも失礼な話か?『ロッパの悲食記』(六興出版 1983年=以前は日記の内容を知る唯一の本だった)のように食べ物の話が多いのも一緒なのか?そろそろ、BLOGの記事を年代別にまとめておいたほうがいいかどうかも考え始めている。
■古川ロッパ昭和日記 新装復刊
https://www.shobunsha.co.jp/?p=1886
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