プリンスばかり聴いている今日このごろ
それは『The Rainbow Children』の2曲目「Muse 2 the Pharaoh」がきっかけ。プリンスは自らの宅録というイメージがあり、ロックやファンクをくしゃっとした感じもして、ある意味そんなところも好きだったワケ。それでも、この曲を丹念に聴いていくと、これまでとは違うどちらかといえばソウル・ジャズ風マナーに気が付き、その周辺ももう少し聴いてみたいといつもの悪い癖で周辺を聴き始めていた。
NPG(New Power Generation)の確かな手触り、特にドラムスのジョン・ブラックウェルの独特のグルーブ感にマイった。ゲスト以上の存在感でキメてくるメイシオ・パーカー、キャンディー・ダルファーらの引き締まったホーンに思わず聴き入ってしまう。『The Rainbow Children』と同時進行だった『One Nite Alone...』での「A Case of U」はジョニ・ミッチェル愛に溢れている。(ジョニ・ミッチェルのトリビュートアルバムにも収録)
ライブの『One Nite Alone... Live!』のなまなましさ、アフターの『The Aftershow』での1曲め「Joy in Repetition」でのジミヘン偏愛ぶりにも、安定よりも絶えず変化する葛藤すらも見え隠れして、何度も何度も繰り返している有様。ギタリストとしてもワンランクアップしたのもこの頃だろうか。ジャケットから使っているのはテレキャスか。ソロも素晴らしいが、ひたすら刻んでバンドをグイグイ引っ張って行く姿も眩しい。
これらが『Musicology』の充実感に結びつき、『3121』への橋渡しにもなっていると思うと目が離せない。一転して、当初はライブ会場で無料で配っていた『Planet Earth』のポップな手触りもまた心に響いてくる(特にラストの「External links」の乾いたギターのストローク)。
ミネアポリスの自宅で思いついたらスタジオで録音していたプリンス。
JBやP-Funk、そしてネオソウルとの関連とか、色々と想像し始めると止まらなくなってくる。
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