元々カルロス・アルマーが遊びで弾いていたリフがベースらしいけど(または、「Foot Stomping」のリフ)本家のJBよりファンキーに聴こえてしまうほどだ。そのJBは刺激を受けてほとんどコピーのような「Hot (I Need To Be Loved, Loved, Loved, Loved」を発表したがヒットせず=おそらくこの位ならちょこっと出来るゼというシャレのような感じともとれるけど内心悔しかっただろうな。それでも、ソウル/R&Bチャートでヒット。それだから、ジョージ・クリントン(パーラメント)「P-Funk(Wants to Get Funked UP」でもボウイのこと気にしているような歌詞が出てきたんだろうな。
続く『STATION TO STATION』は新解釈としてのボウイ・ファンクとして最重要アルバム。D.A.M.トリオ(カルロス・アルマー、ジョージ・マレー、デニス・デイヴィス)によるバックも鉄壁。ゲストにブルース・スプリングスティーンのロイ・ビタンのピアノも印象的だ。こうして短期間でフィリー・ソウル〜ヘビーファンク〜ファンクをベースにした重圧なロックへとサウンドを変化させるボウイ。
バックはもちろんレッキング・クルー。ハル・ブレインの多彩で軽やかなドラムに導かれるイントロを聴いただけで気分は高揚。トミー・テデスコのフラメンコ風ギターが彩りを加え、コーラスが舞う。なるほどTWA(Trans World Airlines)の広告に使われたのもうなずける。ジミー・ウェッブが熱気球に乗ったどきどきする経験をもとに書いた曲はグラミーで数々の賞を受賞し(最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀ボーカルグループ賞、最優秀コンテンポラリー・シングル賞、最優秀コンテンポラリー・グループ賞)ジミー・ウェッブとフィフス・ディメンションを表舞台に引き上げたのだった
特にローラ・ニーロが圧巻かな。このベスト盤でも①~④まで一気に聴くことが多いもの。フィフス・ディメンションが単にイージー・リスニングに陥らないのは選曲の良さが功を奏していることがよく分かる。「(Last Night) i Didn't Get To Sleep At ALL」とか妙にチャーミングな佳作もあったりして、今朝はこの曲ばかり聴いていくらいだ。モータウンやサザン・ソウル以外にもこういう黒人音楽もあったといことも心に留めておきたいな。
最近のコメント