もうこのBLOGでも何度も紹介しています料理研究家の小薇
その素晴らしさは小薇のBLOGでも心に響くものなんですが、なんと小薇が「お家カフェ」にスペシャルゲストとして登場。横浜での撮影が前日あり、とてもタイトなスケジュールの中駆けつけてくれました。
テーマは「基本の餃子」。私が15年ほど前に初めて小薇の料理を知ったのも「基本の餃子」でした。これまでの餃子の常識を根底からひっくり返されてしまい、驚くと共に幸せの余韻を噛み締めていました。
おいしい餃子に必要な三つのポイントそれは、包み方、焼き方、手作りのたれ
どれを外しても小薇の宇宙にとどかないほどのポイント。シンプルな料理ほど一つ一つの手間や工夫が生きてくる。見聞きした自分だけの常識の前には、このポイントが色あせてしまうほどです。それでは、まず包み方から。
餡の瑞々しさと、いとおしくなるほどやさしく包み込んでいく
何度も小薇の餃子を味わっているのに、改めてこうして身近に見ることができて、それだけで幸せ心=誰かをやさしく抱きしめたくなってしまうほどです。そして、説明を聞きながら思わずぐっときてしまったのが、まるで帽子のような包み方。「向こうからこんにちわして...」なんて言い方、とてもかわいくて、しょっとした指使いの奥に広がる懐の深さに少し触れることができたように感じました。
これが基本の焼き方です、と断言(きっぱり)
片時も目を離せない瞬間の連続
油を引いて、まだフライパンが温まっていないうちに餃子を敷き詰めてしまう。徐々に火力を上げて薄く焼き色が付いた状態でコップ半分の水を。火力を強にしてフタをして蒸焼き。パチパチと音がし始めたらフタをとり水分を飛ばします。そして、お皿をかぶせてフライパンをひっくり返します。ああ、なんとステキな表情の餃子が並んでいるのでしょうか。市販の皮でもせっかくのジューシーなスープもこぼれず(皮が破れず)出来上がるなんて。
うん、ここなんです、ここがポイント!
特製のたれ(自家製ラー油+醤油にラー油を作ったときの具を混ぜた+少々の黒酢)を付ける前に、まずはそのままで。ふわっと広がるジューシーな香り(今回は基本のセロリと豚肉)が口の中で静かなハーモニー。焼きたてを無性に頬張る時の笑顔。人類ってすごいなぁと思うのが、小麦やそばを粉にひいて、それをこねることで麺類やこうした皮を発明したこと。様々な具を皮で包み、蒸したり焼いたり煮込んだり。長い歴史の中から生まれた知恵に勝るものはないのでは...つくづく感じ入ってしまいます。
帰りに空を見上げると透明で澄み切った空気の中に青白く光る三日月
何故か昨日のことを...。そのひたむきな姿になんども心を揺さぶられてしまったことを思い出しました。BLOGにコメントをいれてくれたことやランががきっかけで知り合い、そのつながりでお家カフェの常連に。そして、小薇までつながってしまう不思議さ。二人の順子さんの言葉をなんども繰り返していました...。
急にせき立てられるように、キース・ジャレットとチャーリー・ヘイデンのデュエットを繰り返し聴いてます。ジャケットの薔薇にも関係あるのかな...。
(続く)
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