モリシゲを観るというよりも 脇に回ったフランキー堺、三木のり平、益田喜頓、山茶花究の巧みな演技は観ていても気持ちがいい。淡島千景、池内淳子、団令子の美しさを堪能。池内淳子(当時30歳)はハッとするほど光り輝きドギマギしてしまった。モリシゲと淡島千景のなんとも言えない絡みは「夫婦善哉」以来多くの共演をしているためか阿吽の呼吸にため息。
スピーディーなカメラワークや構図によって、とかく人情噺になりがちな部分を、カラッと仕上げた川島雄三監督はやはり只者ではなかった。60年代に健康食品として注目を浴びたクロレラ(いまでいうと青汁だろうか)、ソノシート(ミニプレイヤーをソノシートの上に載せて再生)、オリンピック直前の世相描写も楽しめた。長らくDVD化を望まれていたが7/21に発売予定。見逃した方はDVDで是非。
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今だったらセクハラになりそうな歌詞だけど、<油の滲む接吻>とか<揚げたてばかりは女房によく似てる>とか<大きな鼻の穴でいっぱい空気を吸おうよう>とか、目に浮かぶようで楽しい。
とんかつの油の滲む接吻をしようよ(しようよ) 花が咲いて花が散って 太陽が輝いて水が光ってる(キラッキラァ) 逞しくとんかつを喰い二人で腕を組んで 大きな鼻の穴でいっぱい空気を吸おうよ(吸おうよ) ハァーっとんかつの油の滲む接吻をしようよ(しようよ)
とんかつの揚げたてばかりは女房によく似てる(似ている) 若いうちから筋を切って 叩いて伸ばして衣つけキャベツを刻んでる(サクッサクゥ) 逞しくとんかつを喰い二人で睨み合って 大きな鼻の穴で一杯文句を聞こう(聞こうよ) ハァーっとんかつの揚げたてばかりは女房によく似てる(似ている)
とんかつが喰えなくなったら死んでしまいたい(しまいたい) 君と一緒にとんかつを喰い 君と一緒に生きている本当生きている(生きている) 逞しくとんかつを喰い二人で腕を組んで 明日も明後日も君と一緒に生きようよ(生きようよ) ハァーっとんかつが喰えなくなったら死んでしまいたい(しまいたい)
映画を観たら急に食べたくなったとんかつ 平田牧場エキュート東京店で買ってきてもらったヒレとんかつ。何年ぶりだろうかとんかつを食べたのは。学生時代、三鷹台(あの立教女学校がある)あの付近に数ヶ月住んでいたけど、玉川上水に向かう坂道の途中にあったとんかつ屋によく通ったものだ。キャベツおかわり放題だったのでそれで空腹を満たしていたっけ。
どこかおいしいとんかつ屋を見つけて、じゅわっと油がにじむようなロースを味わいたいなぁ。ここはやはり劇中の「とんかつQ」のモデルになった上野井泉本店に行かないとな。
■上野井泉本店 https://www.isen-honten.jp ---- 助監督、脚本と川島雄三監督と関係の深かった柳沢類寿氏とのこの本に、この映画のシナリオが掲載されている。 (2021.6.15 14:15追記)
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