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長い歴史
1942年創立
2006年経営者の高齢化や後継者不足により閉店
2011年東日本大震災の津波によって全壊
葛西にたまにふらりと寄る「ちばき屋」という店があり千葉憲二さんが創立者。気仙沼出身の千葉憲二さんの原点の味が「かもめ食堂」。震災後何度も気仙沼で炊き出しを行い、その中で復興のシンボルとして日常の食堂の復活を決意。町自体の復興の遅れ、建築制限もあり、新横浜ラーメン博物館館長である岩岡洋志さんのアドバイスにより2015年2月に新横浜ラーメン博物館中で復活。そして、区画整理の終了〜建築制限の解除にともない2015年11月に気仙沼に完全復活。
かもめラーメン味玉のせ(醤油)
昨年暮れに知って以来どうしても行きたく今回の帰省でようやく行くことができました。まずはスープを一口。鶏ガラと魚介(煮干各種)のダブルスープが口内に広がり思わず「おいしいねぇ」とママボリンケンと目が合いました。さらに(いつものように)二口三口。当時の味をイメージした創作のスープは、店内から眺めるとてもあの日の荒れ狂う海とは違い、陽の光を浴びる穏やかな海のように懐かしくも新しさに満ちてました。
中細の縮れ麺(特注)
スープに回しかけられる「サンマの香油」がスープになんともいえないアクセント。そして、スープとサンマの香油を引き立たせる中細の縮れ麺は持ち上げがよくなじみがいい。三位一体化するおいしさに箸が止まらく、とろりとし昆布ダシに付け込まれた半熟煮玉子にも溜息。
海老ワンタンメン(潮味)
こちらは鶏ダシに鯛干し+昆布のダブルスープ。あっさりとしながらコクと奥行きがたまらなくうれしい。大ぶりでプリプリのワンタンから滲み出るエキスが口内に広がりハフハフ。チュルッとすると危険なので少しづつ食べないといけないけどついチュルッと。
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気仙沼が元気になるには、まずは港が元気にならないと。
この店が港に賑わいを取り戻す灯りの一つになれば嬉しいです。
先代のかもめ食堂のラーメンが自分の思い出の味になっているように
これからの子供たちの思い出の味になって欲しいと思います
そう語る千葉憲二さん、「新横浜ラーメン博物館に期間限定でかもめ食堂を復活させ、首都圏から気仙沼の魅力を発信してはどうか」とアドバイスした岩岡洋志さん。「おいしすぎて腰が抜けそう...」と帰りがけに声をかけると「また来てくださいネ」と。想像もできないほどの困難を乗り越えてなお笑顔の店のおばちゃんたちから目を逸らすことはできなかった。
おいしいラーメン、しかも日常の味わいは何かを持って広がる奇跡があると深く届いていた。
■かもめ食堂
宮城県気仙沼市港町1-10
Tel:0226-28-9037
10:00~14:30 17:30~20:30(無休)
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