震災を語る心情
震災直後に仙台塩竈を訪れ胸が苦しくなったことを映画を見ながら思い出していた。自分が住む場所も震災の影響で、水も止まり液状化で街のあちこちに傷跡が残っていたが、津波に襲われた町とは比較できないほどが痛いほど分かった。そのあたりを地元の人と話したことがあったけど、「キレイ事ばかり言って...」と言われたことが今でも心の中に残っている。
勾当台公園のダンスシーンに疑問が生まれたが、映画は殺人事件、生活保護、別れ離れの家族、避難所で知り合った三人の姿を丁寧に描いていたと思う。ロケ地は仙台、気仙沼、塩竈、石巻と見慣れた場所だったのも興味深かった。ラストの雲雀野海岸での阿部寛と佐藤健との会話に救われてしまった。その二人の存在感もさることながら清原果耶(かや)の素晴らしさが引き立っていたのではないだろうか。
気になっている清原果耶
これまで全てを見ていないが、「精霊の守り人」のキリリとした姿、「なつぞら」での薄幸な姿が印象的だった。そして、今季の「おかえりモネ」でも震災をテーマした物語。震災時に島にいることが出来なかった思い、東京で気象予報士の仕事で認められた後島へ戻るが、同級生に「キレイ事にしか見えない」と言われてしまう。今月末までにどのような展開になるのか、目が離せない。
どちらかといえば、溌剌としてかわいらしさ爆発的なタイプではなく、より内面的なものを引き出していくタイプのように思える。「〜モネ」では医者からプロポーズされた時の表情の輝きが忘れられない。映画ではより積極的な表情が引き立っていたので、ある種の謎解きから離れて清原果耶ばかり観ていた。
朝ドラ あさが来た(女中ふゆ役=デビュー作) 2015
精霊の守り人(バルサの少女期) 2016
朝ドラ なつぞら(なつの妹) 2019
朝ドラ おかえりモネ(主人公) 2021
余談になるけど「〜モネ」第18週で台風が近づいて緊迫したスタジオで番組責任者の高岡早紀がキャスターとして今回だけの復帰。数年ぶりのキャスター前の緊張感〜意を決して臨む直前の足元の動き。何度もリピートしてしまったほどだ。
■護られなかった者たちへ
https://movies.shochiku.co.jp/mamorare/
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