この手触り感はインターネットでは味わえない
大雨の中大手町ビル内の郵便局へ所用のため出掛けました。決まってそこへ行くと紀伊国屋書店があるので立ち寄ってしまいます。通り沿いのウィンドウにポプラ社の「百年文庫」のディスプレー。なんか、装丁が気になり店内を探すとコーナーが出来ていました。ポプラ社って児童向けの本を出している出版社だったよな...確か怪盗ルパンとか...つい最近文庫で読んだなぁ...とか考えていましたが、大人向けも出し始めたことを思い出しました。
今年は「国民読書年」だそうです、初めて知りました。その特別企画として、短編集を100冊出版するのがこの企画。今月に50冊一気に、2010/11から2011/10までに残り50冊を刊行予定となっています。一冊にテーマ別に三人の作家の短編が収録されていて、テーマが漢字一文字で表現されています。装丁は緒方修一さんで、題文字も手書きだそうです(実はこれが気に入ってつい引き寄せられてしまいました)。背の部分のイラストも題文字によくあって、数冊を並べてみたくなります。カバーを外すと安井寿磨子さんの版画。お二人とも初めて知った名前ですがとても素敵な作品になっています。内容については、こちらに詳しくありますので気になる方は是非。一文字で表されたテーマを追いかけて手に取るのもよし、作家で選ぶのもよし、帯にトリミングされた版画で選ぶのもよし。
明日も大手町に行くので、お昼休みにもう一度立ち寄り何冊か選んでみたい
今日は30分以上選んだけど選びきれなかった。専用のケースが付いた50冊ボックスもありますが、書店に行ってその日の気分で選んでみるのがいいのではないかと(今は)思う。普段は、インターネットで本や音楽の情報を得ていますが(注文も)こうして、所用のあと訪れた書店でこのような出会いがあるとは。この手触りはネット社会では味わえないものですね。そう、郵便局へいく判断=用事がなければ、こうした出会いもなかったワケで、つくづく偶然っておもしろいなぁ...と、うれしくなっています。
そうそう、「百年文庫BLOG」も良く出来ています。どんな方が書いているかは分かりませんが、あっさりとしていながら、知りたいことがよく分かり、それでいてPR臭がない。作られたモノがいいので、BLOGを書く人に負担がかからない、そんな気がします。お昼に食べた茅場町の竜田揚げのような感触(詳しくはTwitterで)もあります。企業BLOGについて色々参考になりました。紀伊国屋書店では「紀伊国屋書店スタッフが絵読んだポプラ社百年文庫」というパンフを店内配布しています。各書店の店員さんの感想文ですが、とてもいいです。なんか、こういうのに触れると本や音楽や映画のいいものをじっくり味わいたくなって、まだまだ世の中捨てたモノではないナ...と感じされます。
そんなわけで、キース・ジャレットの1976/5の録音のピアノ集『STAIRCASE』を聴きながら、う〜ん、どれがいいかなぁ...とあれこれ考えています...。
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