命日に「Someday We'll All Be Free」を聴いた後
全アルバムを聴いている。荒削りながら希望に満ちたファースト。1曲のオリジナル以外はカバーで歌手としての魅力あふれるセカンド。これ以上のグルーブはないと思えるほどの鳥肌ものライブ。ロバータ・フラッグとのデュエットの美しさ。最後のスタジオ録音になってしまった最高傑作の4枚目。時には荒々しく、時には内省的、知的なアレンジと的確なピアノ。全てのアルバムを聴き、その後で4枚組ボックス(シングルバージョン、未発表、ライブの別バージョン=全面コーネル・デュプリーがギター)でもう一度おさらしながらため息と涙。
そういえば、カーマ・スートラ・レコードを立ち上げたばかりのカーティス・メイフィールドに誘われてシカゴへ、そこで知り合ったフィル・アップチャーチにチェス・レーベルの仕事を紹介され頭角を現したことも思い出した。
死因はいまだに謎
ロバータ・フラッグとのレコーディング最中の突然の死。33歳はあまりにも早すぎた。この黒人音楽が良くも悪くも大きく舵を切る直前というこのタイミングは何だったんだろうと改めて考えながら、ドニー・ハサウェイの参加アルバムを色々聴き直している。
なんとドクター・ジョンがパーカッションで参加していて、ドニー・ハサウェイのオルガンのキレが素晴らしい「Rock Steady」はアレサ自身が「本当にファンキーな味があってこの曲に弾みがついた。あのフレーズが大好き!」とコメントを寄せるほど(『Rare & Unreleased Recordings』のロングバージョンは何度聴いても痺れてしまう)。
フィル・アップチャーチではエレピとアレンジを担当、ソロレコーディングのきっかけも作った。ハワードの同級生ロバータ・フラックの大好きな2ndにもドニー・ハサウェイの影が濃厚。オキーフの4thにはエレピで参加、「Magdalena」のオリジナルとの聴き比べもいいかもしれない。
コメント
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