発売日は志ん朝さんの命日、10/1
いよいよ、あと1ヶ月で下巻の発売です。もう待ちきれないですね。上巻で動く志ん朝さんの姿に涙しましたが、今回もドキドキの内容です。
へっついによじ登りそうなおかみさん(火焔太鼓)、待たされて焦れる五人とあざとい花魁(五人廻し)、親父を駕篭かきにしてしまった...(抜け雀)。船を漕ぐ姿が見たい(船徳)、いじらしいほどのおかみさんとサゲの残酷さ(厩火事)、夢になるといけねぇ(芝浜)。待ちめぐりを一気に(黄金餅)、騙した方がわるいのか騙される方がバカなのか(三枚起請)、催促されると、あたたたぁー(居残り左平時)、そりゃもう大きいのから小さいのから...勝手に誤解している(今戸の狐)。恋煩い(お若伊之助)、すがれてるねぇ、角が取れてるよ、
貰いもんの角砂糖のよう(つき馬)。落ちるところまで落ちても夫婦愛(お直し)、江戸の町を走る走る(冨久)。いったい誰が騙されているの(文違い)、のべつ小言の大家の秘密(搗屋幸兵衛)、つるんとした顔のお化けの色っぽいこと、それにしても人使いが荒い(化物使い)。湯島の坂を上ってくる姿(柳田格之進)、向こう側から眺めた吉原(唐茄子屋政談)。
見たい場面ばかりです。CDで想像していた場面設定や人物描写、楽しみです。上巻と比べて重複もありますが、若い順にDVDが振分けられています。今度は初めからきれいな画面で見られると思うとワクワクします。それにしても、落語の登場人物ってどこか抜けていてしっかりしていない人ばかり。もう理屈じゃない。でも、中野翠が言っているように「幻の町」に住む彼ら(彼女)はとても生き生きしている。
小林信彦さんと志ん朝さんとの対談集『いちど話してみたかった』で、《...最近、ことにぼくがいやがっていることというのが、汗をかいちゃうといういうことなんです。汗かかずに一席終えたときに、自分で気に入っているです...汗をかくということは、まず緊張からくる汗ですね。》さて、どんな表情で登場するのでしょうか...。
-------------------------------------------------------
落語研究会 古今亭志ん朝全集 下
古今亭志ん朝
MHBL-99〜MHBL-106/DVD/2008.10.1/\31,920(税込)
①「火焔太鼓」('73/36)、「五人廻し」('73/36)、「抜け雀」('72/35)
②「船徳」('83/46)、「厩火事」('80/43)、「芝浜」('80/43)
③「黄金餅」('84/47)、「三枚起請」('85/48)、「宋の滝」('86/49)
④「居残り左平時」('85/48)、「今戸の狐」('88/51)
⑤「お若伊之助」('88/51)、「つき馬」('89/52)、「締め込み」('89/52)
⑥「お直し」('92/55)、「冨久」('94/57)、「もう半分」('88/51)
⑦「文違い」('93/56)、「搗屋幸兵衛」('96/59)、「化物使い」('92/55)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。