妙に惹かれた表紙につられて
観てはいないが『地獄の花園』の遠藤憲一を彷彿させる表紙。千葉県人なら知らぬ人がいないという、ジャガー星からジャガー号に乗ってやってきた宇宙人、ジャガーさん...と言われても全く知らなかったが、その奇抜な表紙を本屋で見かけ、図書館予約。読み始めたら止まらくなって一気に読み終えてしまった。1944年北千住で生まれ東京大空襲を経験後、千葉県内各地で育ち、市川市本八幡で起業。洋服直し、クリーニング屋、美容院、カフェ、ライブハウス、ダンススタジオなどを経営。1985年自主制作レーベル「JAGUAR RECORD」からリリースした「ブレイキン・オン」でデビュー。同年千葉テレビでプロモーション番組を持つ。
風貌からしてヘビメタかヴィジュアル系ロックバンドなのかと思って聴いてみたら、ディランやマーク・ノップラー風のサウンド、歌い方やギターも似ていて初めは拍子抜けしてしまった。ところが、自伝を読みながらみうらじゅんが監修選曲したベスト盤などを聴いているうちになんとなくファンになってしまった。サエキけんぞうや氣志團綾小路翔との出会い〜交流もぐっとくる。
みうらじゅんが名付けた「ゆるキャラ」に対しては「ジャガーはゆるキャラではない、ハードキャラなのでア〜ル!」とコメント。ああ、そういえば京葉ガススペシャルドラマ「この街をしあわせに」で初めてジャガーさんを観たことを思い出した。驚いたのは、ビルでもEVでもスタジオでもファッションでも全て自作、今はコンピュータ1台で音楽を作れるが、当時は高額なスタジオ機材を所有。巻末の写真集を見て唖然(カラーではないのが残念)。昭和から令和を生きた時代性、行間からにじみ出る人柄や信念が多くのファンの心を掴んでいるんだなぁと思った。
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