念のために聞きますがご注文は
いたずらっぽい笑顔の家元。「勿論味噌、ああ、そして大盛りでお願いします」と答えると「うふふ、大盛りね」と。真っ赤な丼に仕込味噌、背脂をちょっと入れ落ち着かせる。海老スープを投入し丁寧にかき混ぜた後にスープの上澄みを加えてスープの完成。西山製麺の縮れ麺、いつものチャーシューと悪魔肉、もやし炒めを加えて完成。いつもながらの手際の良さと奥様とのコンビネーション。こうしてオープンキッチンでつぶさに見ることが出来るのも楽しみのひとつだ。
ムム、これは仙台味噌らーめんではなかろうか
スープを一口含んだだけで恋に落ち、香り立つ味噌に海老風味が鮮やかに立ち上がってくる。二口三口と進むごとにこの鮮やかさが増してくる憎い演出。一昨日ホワイトラーメンを逃し今日の味噌に全てを賭けていた大親友も「ああ、ウマイ…とつぶやくばかり。
西山製麺
味噌らーめんといえば西山。スープとの絡み具合、喉越しも素晴らしい。思いがけないもやし、考えてみると味噌に欠かせないもやしとざっくりと切ったネギを絡めての二口目は嚙むほどに奇跡の味わい。マイルスに例えると『In a Sillent Way』が1/2あたりをすぎると味噌と海老スープが渾然一体となる『Bitches Brew』、2/3からは一気に加速しうねる『On The Corner』へ。最後の一滴をすすり、しばし呆然としてぼんやりしてしまった。
ああ、ウマイ!!
これは一息ついた家元が自分用に作った味噌ラーメンを一口食べての一言。(ホント、ウマそうに食べるなぁ...)
「スープは水で薄めていいがこのくらい(濃い)方が味噌に映える」
「(14:00前で)完売すると思う」
「仙台の味噌だって?俺は宮城の出身だもの」
旧麺屋誠和、現在なぬすやの店主によると《仙台の味噌らーめんは札幌とは違うかたちで発展》していたと。前回訪問時には《味噌の配合で誤魔化している店が多いが、基本スープがしっかりしてないとダメ》と。今日の一条流がんこラーメンの味噌も同じこと再認識させる記憶の扉を開かれて幾度も頷くばかり。
言葉のないほど素晴らしい味噌らーめんの後に何を食べればいいのだろうかと思いつつ家元から「(年内)あともう一回来るでしょ」と言われてしまった…。
コメント
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