底なし沼に胸まで浸かり後はおぼろ
早朝西新宿急行なら後はやっぱり四谷荒木町。
11:05着、18番目。そんなに悪くなく待ち時間もなんとなく過ごし、家元に挨拶。
「悪魔の兄さん」(奥様)
「今日は?」
「大盛りで」
「元気だねぇ、大盛りは初めて」
「前も大盛りだったわよ」(奥様)
「奥さんに内緒で悪魔かな」
「新宿に行くからと言ったら『赤い丼なんでしょ、どうせ』と言われた」
「女は勘が鋭いからね、ここ知ってるの?」
「何度か一緒に来てるわよ」(奥様)
「そうかい、そうかい、お互い苦労するね…」
あれれ田さんから悪魔の兄さんんになってる...、なんてとりとめのない話をしているとヒロポンが。土曜日にまったり系ヒロポンを味わったばかりだけど、早くも禁断症の出始めた私。にわかに色めき立ち、まずはスープを一口。切れ味が鋭角でやり過ごすことができないほど。いつもは食べる前にそれなりにいっぱしの満足のようなものが押し寄せるワケだが、それすらも黙らせてしまうすばらしさ。ううん、と仰け反り、ああん、と後ろめたさも含めて「大好きだ」と一言溜息。
ヒロポンの味わい方の変化
スープを三口ほど味わったあとにおもむろに麺という流れが多いんですが、ここ最近は最初のスープ一口後は一気に麺をすすり、一息ついてスープを二三口、チャーシュー&悪魔肉、そして麺をすするというように回転数をキープしながらにシフトチェンジを繰り返すように食らってしまった。
さて、俺も食べるかな
まだなんですか?と尋ねると、早いうちに食べると二杯目も欲しくなるから我慢。でも、三杯食べたそうです。当然のごとく味わえるヒロポン=悪魔にもある種の切なさも含まれていて、心も体も没落。振り返ると青空も見えてきた坂道を駅に向かいながら、麺の横にさりげなく飾られた二十歳の写真を思い出していた。
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