いつも最後まで迷うんです
昨日の塩スペシャルが気になっていたのですが業務多忙のため断念。その思いを引きずりながら、そのスープを基に仕込んだ特大不純悪魔スープにするか盤石の自由が丘にするか、四谷三丁目で降りた時も、並んでいる時も、ガラガラと戸を開き家元に挨拶をした時までも悩んでました。
「さっ、今日は」
「迷っているんです」
「一番初めに食べたいと思ったのはどっち?」
「…自由が丘」
「じゃ、自由が丘」
「お願いします」
「今日の自由が丘はウマイよ。一手間かけているから。他は不純だから俺は食べない」
スープを作るとき、麺を茹で上げる時に丼に向かって「迎賓館(下品)、金さん銀さん(100)、悪魔、やさしい悪魔」と声をかけている。もしかして自由が丘がやさしい悪魔なのかな?とぼんやり考えていると出来上がり。なんとまぁ澄んだスープ。一口すすると鰹のいい香り。
そういえばスープを丼に入れ、最後に鰹節が一杯入ったテグ(寸胴内にに配置)を通してもう一度スープを入れていたことを思い出しました(追い出汁か?)。たて続け五口すすってしまうほど滋味が溢れたスープに悶えてしまう。
後はこのおいしさをじっくり味わうために食べ急がないように夢中で食べていたが、家元の動きに異変が。
カウンターに置かれて気になっていたもの
ほぼ空になった小瓶が気になっていたんですが、ラーメンを作る手を休め何かを刻んでいるのを目で追いかける。そして、カウンターに置かれたのをすかさず手に取り、これは何かの薬味と思いスプーン一杯を取ろうとすると、横の常連(30代前半)が
「多すぎる、辛いよ」
「これは何ですか」
「青唐辛子」
「ありがとう、このくらいで?」
スプーンの1/4位をスープの端っこに入れてちょっと混ぜ麺を一口。ピリピリっとしてウマイ。花山椒系のピリピリとは違うナチュラルな辛さが自由が丘によく合う。まっ、しかしせっかくのスープの味を変えてはもったいないので青唐辛子を混ぜた部分だけを先に食べてしまう。
そういえば、着席した時に横で悪魔をとき卵にくぐらせて食べている若者(20代)がいたけどウマイのかな。尋ねてみたかったけど余りにも真剣顔だったのでよしました。
うん、今日は色々アドバイスをいただき、なんかうれしい気持ちいっぱいで幸せ感もいっぱいで、家元の声に送られながら店を出ました。降っていた雨もやみ杉大門通り坂をゆっくりと登り様々な思いをかみしめてました。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。