アリとプリンス
ジョブズがAppleに復帰して製作したCMには「世界を変えた」人々が映しだされていて当時衝撃的だったことを今でも覚えている。モハメット・アリが亡くなった時シーラ・EがFacebookにアップした、プリンスとの写真を見ているとこの二人が変えた世界は計り知れないと思うばかり。そのシーラ・Eは音楽作品を守りたいという純粋な気持ちからプリンスの遺産管理を無料で申し出ているらしいが家族との交渉がうまくいっていないようだ。
一瞬の夏再び
そして、急に思い立ったようにして書棚から引っ張りだしたのが『一瞬の夏』(沢木耕太郎著 1981年)だった。沢木耕太郎を初めて知ったのは、ジャーナリスト志望の友人(今は台湾付近にいると思う)が『人の砂漠』(1977年)がきっかけ。その後の「テロルの決算」(1978年)と合わせて『一瞬の夏』は数年単位で思い出したように繰り返し読んでいる数少ない本だ。
はじめはモハメット・アリの試合を丹念に描写した部分をもう一度読もうとしたのがきっかけだが、米兵と日本人女性の間に生まれたカシアス内藤というボクサーと関わりを持ち続ける若手ノンフィクション作家とカメラマンの物語に引きこまれてしまう。
一度はチャンピオンになりながらボクシングを諦めたカシアス内藤がトレーナーのエディ・タウンゼントともに再度世界チャンピオンを目指すが緻密に作り上げた肉体がもろくも崩れ去り、ソウルでの朴鍾八との東洋ミドル級王座決定戦で2回KO負け、その年末に現役を引退。
引退後咽頭がんを克服し念願のボクシングジム「E&Jカシアス・ボクシングジム」を横浜に開設し、生きてる間になんとしてもボクシングジムを開設したいという夢を果たし再びボクシングの世界に舞い戻る。
『カシアス』は『一瞬の夏』を撮り続けた写真に加えて、咽頭がんの発症、奥さんの死、再婚、ジムの開設までも加えて再編された写真集。何度も読むことで背がゆがんでしまった本に、ジム開設を取材した記事の切り抜き三枚が挟まっていて、これを読んでいるうちにどうしても横浜のジムに行ってみたくなっている。
「クレイになれなかった男」が収録されている『敗れざる者たち』(1976)には読み応え十分な輪島の壮絶な試合も収録されて合わせて再読。毎日オリオンズの榎本の話も含めて栄光と挫折を丹念に描く。マラソンライナー円谷幸吉の話は読んでいると辛くなるので今回は読まないでおこうか…。
常々安っぽい感動を押し付けられて辟易しているばかりだが、沢木耕太郎や山際淳司が伝える栄光と裏返しの悲痛な叫びは何故か大きなことを伝えてくれる。
■E&Jカシアス・ボクシングジム
http://www.ej-cassius.net
寄り添ってくれるサルサが一番!!!^^!!!新しくも、古くもない!!!今だからこそですね^^
投稿情報: ピポ | 2016/07/02 08:07
月曜日から怒涛の二週間に突入。
いつか後楽園でボクシングを見たいと考えてますが、はて?
サルサ...シみます!
投稿情報: Borinquen | 2016/06/30 18:26
記憶でありますが...なんてリングが狭いのかな!?とも^^プロレスのリングとも思ってましたよ?!当時と言えば、ファイティング原田氏の感じ...かなりリングが広く感じてたと...白黒TVの記憶ではありますが...プロレスラーのボクシングの試合かとね^^
投稿情報: ピポ | 2016/06/28 18:37
カシアス.クレイVSジョー.フレイザー 確か?中学3年の時に風邪で学校をズルして居た時!?昼間TVにて見た記憶が^^ジョーのハンマーフックがクレイをとらえて!チャンピオン返上だったのでは...45年以上前の話であります^^如何お過ごしでしょうか^^お は よう ございます^^
投稿情報: ピポ | 2016/06/25 05:51