駿河台下に野暮用があって
思い立って神田まつやへ
前から気になっていたカレー南蛮。う〜ん、ちょいとどことなくこれを頼むことに長いあいだ抵抗があったんですよ、実は。少ビールを頼んで、お燗に合わせてわさびいもや焼き鳥(塩)とか頼んで、やったりとったりして、さぁ最後は鴨南蛮の大盛りと天もりせいろが二枚。やっぱりせっかくだからいつものをいつものように食べて満足。
今日は一人、暮れかかる前という時間、幸い店内は五分の入り。お客さんが殺到する直前の平和な時間帯だったんでしょうか、落ち着いて心地いい空気が漂っている。鴨南蛮大盛りは流れの中で生きる、などと勝手に思い込んでいるけど、そうなったらひとつ(しとつ)勇気を出して、カレー南蛮。
思ったよりもさらさら
それでいてコクがある
伺った話ですが、一時間煎った小麦粉と片栗粉を蕎麦のつゆに溶いておくことや、鶏のもも肉と胸肉を強火で一気に煮るのことがウマさの秘密だそうです。「熱いのでレンゲを使って下さい」と、れんげでつゆをすくって一口。んまぁ、五臓六腑にしみわたります。
思ったよりもさらっとして、それでいてコクがある。これだけでも涙が出そうな。お蕎麦をつゆに十分になじませ一口。あああ熱い、けど、ウマイ。もう夢中で二口、三口、四口。
んまぁ〜、と一息ついて鶏肉を、キュキュっと音がしそうなネギを、頬張っているとフロアのおばさんと目が合って「おいしいねぇ」「密かな人気なんです」と。そっかぁ、と妙に納得。
当たり前のように蕎麦湯
カレー南蛮に蕎麦湯がいるの?半信半疑でしたが勧められるままに、残ったつゆを半分飲み干したところに、50:50の割合で蕎麦湯を入れて一口。いやぁ〜、もぉ、カレー南蛮も二度楽しめ、実にウマイ。最後は蕎麦湯だけ一口飲んで、口の中もさっぱり。
店に入って食べ終わるまで20分。大旦那も娘さん(なかなかの美人)もいて、「ありがとうございます」と一斉に声をかけられてすっと帰る。その清々しさもまた魅力のひとつ。
神田川を境に北は湯島台、南は駿河台
クルマを停める場所を探して同じ所をウロウロしているうちに何故かアテネ・フランセの前に。考えてみるとこのあたりは坂ばかりで、迷走のきっかけとなった山の上ホテルまでの吉郎坂、猿楽町の男坂。麻布界隈も坂が多いけど、この辺も坂だらけ。
山の手という言い方の由来も、江戸〜東京は坂の多い街からなんだなと再認識。
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