ささやかな生活のコツ
BLOGやFacebookを続けていると、いや、日常の生活の中でモノゴト(たまにはうっとうしくも、時折心が晴れる)でもそうなんだけど、見たモノにインスパイアされて文章を書き写真を選択するのか、写真を選択してから文章を書くのか少し悩んだりもします。
この『ランゲルハンス島の午後』は村上春樹さんが基本的に文章を書き、安西水丸さんに手紙で送りイラストを描くことの繰り返し。私は、その逆かなと思っていましたが、それほどまでに文章(手紙)とイラスト(挿絵)の関係が、古い友情や別れたけど未だに続いている男女の関係のように思えてなりません。
町で本を読みたいと思ったときは、なんといっても午後のレストランがいちばんだ。静かで、明るくて、すいていて、椅子の座り心地が良い店をひとつ確保しておく。ワインと軽い前菜だけでも嫌な顔をしない親切な店が良い…
自分のBLOGもこうしたささやかな生活のコツになればいいなぁ…とフト思いながら、もう一度ページをめくってます。思いがけず手にした本をきっかけに初めてあったような人との短い会話。それは小さいなりにあとになって意外と心に残っているのかもしれません。
ところで、『ランゲルハンス島』ってどこにある島だと思いますか? 私もてっきりアラスカあたりの小さな島だと思い込んでいましたが、Wikipediaを調べてみると《膵臓の中でグルカゴンを分泌するα細胞(A細胞)、血糖量を低下させるホルモンであるインスリンを分泌するβ細胞(B細胞)、ソマトスタチンを分泌するδ細胞(D細胞)および膵ポリペプチドを分泌するPP細胞の4種の細胞からなる細胞塊である》とありました。ほかでもない私たちの体の中にあったんですね。そういう意味も分かると、この本の深い部分をも知りえるのではないかと思いはじめてます。
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この文章は二年前にある場所に頼まれて書いたもの。ここ数カ月間、自分の憧れている人が次々と世を去っていくことに、未だに動揺を隠し切れない夜。もっともっと自分の生命を大事にしないと、残された時間で何が必要なのかを、ゆっくりと(そんなに時はないかもしれないけど)考えてみたいと…。
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