おいしい寿司ってこれほどまでに幸せ感を運んでくるとは感無量
マスターの話を聞いていると(寿司屋でマスターは変だけど、親父でもないし大将って雰囲気でもないのでマスターに統一)、実は千倉付近で九つの漁港があり、数多くの魚が水揚げされているそうです。地元でほぼ自給自足できるのって素晴らしいことですね。今年は30~40cm鯖がたくさん捕れ、その鯖の刺身から。私は鯖のようなしめたのは苦手でしたが、この鯖はいままの固定概念を全てひっくり返してしまうほどのおいしさ。おしいいものってこういうことなんだ!と叫んでしまいそうでした。選んでいただいたチリワインとも相性がよくって、こんなところにも細かい配慮がありがたいです。(寒サバのことはこちらに書いてありました)
次は、ネギマ煮。鮪の尾の肉と奥様の実家からのネギ。一見濃そうな味付けに見えますが、これが実にこってりとしながらもくどくない。ご飯と合わせたら何杯でもいけそうな。ちょっと、贅沢して鮑の姿盛り。コリコリとした食感とミソのこってりとした風味を両方とも味わえるなんて素晴らしいの一言。薦めていただいたSand CAFÉのマスターにも感謝したいような気持ちで一杯になりそうでした。
とにかくおいしいとしかいえないお寿司に二人で一瞬無言になること度々なるべく千倉で水揚げされたネタで、本鮪、鯵、ヒラメ、石鯛、穴子、蛤、ウニ、マグロタク...途中からメモを取るのを忘れてしまいました。一口お寿司をほおばり、しばし沈黙。そして「おいしいねぇ」ばかり繰り返す私たちに、マスタがこう話してくれました。
「海の魚と沢の山葵、そして里のお米。これらがひとつになったのが寿司です」
最後に出された(サービスの)お吸い物もお酒が効いていておかわりしたいほど絶品でした。
東京での6~7年の修行が予定よりも長くなり10年以上。140年続いた老舗を守る気負いもまったくなく、にこやかに話すマスターの人柄。なんでも、Indy'sにマスターと同級生だそうです。一旦は外の空気を知って、地元に戻りそれを生かしながら地に足の着いた仕事を続けていく。素晴らしい料理人の真摯な姿に心打たれてしまいました。素晴らしい自然を勝手にいじらずそのままにしておけることも大事なんですね。埋め立て地で人工的に開発された場所に普段住んでいると、このような自然に共に暮らす日常のありがたみを切々と感じます。
月夜の海岸って幻想的で波の音しか聞こえてこない
宿泊先から2.2km、往復4.4kmはそんなに遠い距離ではないけど、走ったらあっという間に着くと思うと行きは早足。でも、帰りは海岸線にある遊歩道でゆっくりと。月の明かりでほんのりと照らされた海からのほんの僅かの風の音と潮騒。何億年も続いた営みを邪魔しないように月と白く光る波間を眺めていました。残念ながら月や波の写真は上手く撮れませんでしたが、ちょっとおどけた写真。こんなことして遊びながら歩くもの、何故か妙に楽しかったです。大徳屋のマスターに教えてもらった、打ち上げられたクルミの謎は、千倉の川の周辺には胡桃の木がたくさんあって、それが、川から海に流れていくらしいです。そんな、ことも思い出してました...。
●大徳屋
千葉県南房総市千倉町朝夷1079
Tel:0470-44-1229
Fax:0470-44-2921
火曜日定休 12:00-15:00 / 17:00-21:00
URL:http://www.awa.or.jp/home/kkk/
BLOG:http://yaplog.jp/daitokuya/
Hiroさん!
いただいた名刺には「S.S.I.認定唎酒師」ともありました。
飲める環境で再び訪れたいですので、是非ご一緒しましょう!
投稿情報: Borinquen | 2012/01/13 07:08
ボリンケンさん、次回行かれる時は絶対誘ってください!(笑)
投稿情報: Hiro | 2012/01/12 19:52
コメントありがとうございます。
いや、ホント、素晴らしかったんです。
千倉ファンの友人達に、いいよ、いいよ、と勧めたい気持ちで一杯です(^_^)
投稿情報: Borinquen | 2012/01/11 19:55
先日は、ご来店ありがとうございました。
それにしても綺麗な写真のブログに感激しております。
大徳家の事も良く書いていただき感謝です。m(_ _)m
照れくさいほど褒められてますが・・・(笑)
これからも南房総の地魚で、お客様を笑顔にさせて頂けるよう
頑張っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
またワインを飲みにいらして下さいね。
投稿情報: 大徳家 | 2012/01/11 19:42