雲のすき間からこちらの様子を伺うように…
澄んだ空に浮かぶ月を眺めていると、同じ月をキューバでも、コロンビアでも、プエルトリコでも、サルバドールでも、ソウルでも…私となんなんらかの形で知り合うことになったヒトも同じように観ているのだろうかと想いをはせてしまいます。
もう二度と逢えないかもしれないけど、ある一定の濃厚な時間を共有できたヒトたち、私の一方的な想いに物憂げな微笑みで答えてくれた、とりとめなさ。自分がどこからきて、どこへ向かうのすら分からないのに、どうするのか尋ねてしまったことも、今考えると…。
見慣れない紫のパジャマを着て、誰かに何かを言いたかったのに幻のように消えていく朝、これから大事な話をします、だなんて。
これ以上重い灰色の頭、少しずつ自分から離れていく。
息をひそめてカエターノ・ベローゾを小さな音で流して。
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