店内に漂うやけっぱち感
「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)がHMVを買収するニュースが出たのが今年の三月。CCCって五年前にヴァージン・メガストアーズ・ジャパンも買収しているので、驚きました。TSUTAYAの品揃えって特徴のない、どちらかというと売れ筋中心なので、個人的にまったく行くことのない場所。それに買収されるとは...。そして、HMVは銀座が6/20、なんと渋谷も8月中旬に閉店予定。六本木WAVEが99/12/25に閉店してからは、渋谷のHMVはちょっと遠いけどよく行きました。その渋谷は、芽瑠璃堂、CISCO、タワー、Mother Record(マニアックな品揃え)、HMVまで一通り回ると、十二分に楽しめる場所でした。買わない(買えない)けどジャケットとかを見て楽しむ、価格の差を調べる、思わぬ発見に小躍り、エサバコをチャッチャカチャッチャカ。坂道の多い渋谷を歩き回って疲れると、どこか洒落たカフェで一息つく。手にしたCDを空けて、ジャケットやライナーを見て楽しむ。これだから音楽ジャンキーは止まらない。
でも、店頭にあるよりもネット上にあるほうが品揃えも豊富で価格も安いようになってからは、とんと徘徊することがなくなりましたね。いまでも行くのは、新宿のユニオン(新宿方面の仕事のついでにラテン関係を物色=ラテン系の店員がかわいい=ドキドキ☆)、山野楽器(AppleStoreの帰りに落語のCDをひやかす)...考えてみたらこんな程度です。子供ボリンケンが、近所のレコード屋でブルコメ「北国の二人」や中村晃子「虹色の湖」を買ったのは遠い昔。河村要助さんの出身高校の大学を選んだのもレコード屋(芽瑠璃堂)があったからでした。もう毎日芽瑠璃堂とジョージアに通いました。残念ながら、地元に根ざしたお店は、レコード屋に限らずなくなりつつありますね。銀座のHMVも近くに行ったらちょくちょく覗いていましたが、品揃えが悪く足が遠のいていました。久し振りに一昨日閉店直前(四日前)の姿を見ましたが、棚には何もない状態で、セールの案内もむなしく見えてきます。働いている人も、お客さんもなんとなく侘しく、早々に帰ってきました。
帰りは、数寄屋橋口を利用してメトロに乗りますが、改札の周りにある寿司屋、カレー屋、本屋、チケット屋も軒並み閉店。もう20年以上もやっているんですね。Echikaとかの影響もあり、どんどん駅の内部も開発されるので、その方向に流れるのでしょうか。でも、開発ってどうも世の中の闇の部分すらも平坦なものに変えていくようで、つまらないことの方が多いような気もしています。
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