James Taylor "Covers" (2008)
ジェームズ・テイラーの新譜『Covers』をきっかけとして、好きなカバー・アルバムをシャッフル聴きしています。たとえば、JTの場合はグレイテスト・ライブ(DVD付)の後、このアルバムはもしかして平行企画として進められていたのかもしれません。丁度、デビュー40周年が今年。JTは昔からカバーが多く、オリジナルよりもヒットしていたりもするし、「You Got A Friend」「How Sweet It Is」「Up On The Roof」「Handy Man」...よく出来ています。全曲よくこなれてどこから聴いてもJTになっているのは流石です。
Laura Nyro and Labell "Gonna Take A Miracle" (1971)
ソングラーターとして鮮烈なデビューしたローラ・ニーロ自身のルーツを辿るカバー集。プロデュースはギャンブル&ハフ。フィラデルフィアの安定したバックもさることながら、歌声に痺れます。幼いときにはストリートでドゥワップしていた姿。R&B〜Soul感が溢れています。オリジナルには無いフィルモアイーストのライブがボーナストラックとして入っていますが(4年前にライブ盤として発売)、キャロル・キングの曲を歌っていてオリジナルの後に出てくるとハッとします。
The Band "Moondog Matinee" (1973)
熱心なファンには怒られそうだけどザ・バンドのピークはジョン・サイモンが絡んでいた1st、2ndと常々考えています。分裂して行きかけるバンドを維持するためにもアラン・トゥーサンの力も必要だったのではとも。まぁ、これは今気がついたことで、リアルでザ・バンドを追いかけていた当時の私には分からないことでした。『Rock Of Ages』のプロジェクトが終わり長い空白時に久し振りにスタジオに集まって始めたのがカバー集の録音。メンバーの好きな曲(当時の嗜好もある)を気楽に演ってみましたという感じですが、演奏力は流石です。ザ・バンドの中では最もリラックスして聴けるアルバムではないでしょうか。
JTなら一つの節目として、ローラならリスペクトとして、ザ・バンドはウォーミングアップとして、様々な思いで作られたアルバム。自身のルーツを辿りながらもそれぞれ違ったアプローチに手応えを感じています。"Covers"のスピナーズの「Suzanne」を聴きながら朝刊をみていたら、リーバイ・スタッブスの死亡記事。フォートップスにiTunesを切り換えました。そして、その記事の下にストーンズの限定版ボックスセットの広告を発見。一体いつまで同様な企画が続くのか...。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。