めぐりあい、再び
私を落語に引き入れてしまった「文七元結」。めぐりあうまで時間がかかりましたが、後はどっぷり。時には励ましてもくれる(幻の)世界です。その「文七元結」が歌舞伎で演るというので昨年見にいこうとしましたがチケットが取れず断念。それが、山田洋次監督で映画化されました。
それは観に行かないと、というワケで初日の朝一番で東劇へ。思い入れがある噺だけに、例えば志ん朝さんとどうのように違うかと、始めはそう見ていましたが、山田監督が脚本を書きアレンジしているのに魅せられました。中村親子の熱演も良かったです。
舞台は自分で好きな部分を見つめていける良さがあります。複数のカメラでカット割りされた歌舞伎はどうなるのかなぁと思っていましたが、細部まで見ることができるのは驚きでした。それにしても、三遊亭圓朝という人は「真景累ケ淵」も作り「文七元結」も作り、レンジの広い人でしたね。今度、浅草で「法界坊」でも観たいですね。
志ん朝さんの「文七元結」
DVDで夕方、もう何回も観ている志ん朝さんの「文七元結」を再見しました。目線の隅々まで行き届いた姿、場面展開の素晴らしさ、大事な五十両を渡す際のためらい、佐野槌の女将の商売の辛さを踏まえた上の優しさ...。ああ、やっぱり志ん朝さんの方が私にはぐっと来ます。(10/19追記)
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