三時間近いコンサートにはいくつかのハイライトがありましたが、
前半のそれはティパニ&テヨンの「Lady Marmalade」
74年にラベルが全米1位を獲得したのが原曲。2001年映画「ムーラン・ルージュ」でリメイクされてこれも全米1位。もしかして、クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、ピンク、マイアのリメイクを参考にしたのかもしれませんね。原曲で、泣かず飛ばずのラベルを一躍トップスターにしたのは、アレンジャー&プロデューサーのアラン・トゥーサンの手腕。アラン・トゥーサンといえば、ニューオリンズR&B~ソウルの重要人物。思わず顔が綻んでしまうノベルティーなサウンドからタイトなセカンド・ラインまで自由自在。私の大好きなミュージシャン(作曲、アレンジ、プロデュース)の一人です。70年代以降はザ・バンドをきっかけとしてロックのフィールドでも大活躍。ソロアルバムもあり、来日もしています。
その名曲を二人が熱唱するとあっては落ち着いて見ている場合ではなかったです。コケティシュな衣装のティパニがくねるように歌い始め、テヨンが切り込むほどに絡んでくる高揚感は他には替えることのできないスリリングでヒリヒリする瞬間。ティパニのラップに、あくまでも黒くディープに絡むテヨン。二人は歩きながらセンターに。後半はシャウトの連続。これはいつものSNSDのとはまったく次元の異なる世界観。一歩も二歩も先に推し進めていく二人の姿。もしかして、二人(特にテヨン)は、ビヨンセ、アリシア・キーズ、クリスティナ・アギレラをも視野に入れているのではないか、いやそうだと思いました。その先には、アレサ・フランクリンもいるのではないかと思うと鳥肌が立ちました。
ソウルを体感させる歌手が目の前にいる、なんて素晴らしいことか
加えて、「Run Devil Run」の前に、ハードエッジなギターリフに負けじとシャウトするテヨンにも震えに近いものを覚えました。どうして、あの小さな体から(おへそもかわいい)これほどまでのパワーが出てくるのか...もっともっと知りたいです。「MR.TAXI」でもカウンターパンチのように繰り返されるテヨンの歌唱があってこそ、今のSNSDがあるのでは...。テヨン、スゴイ奴だ、惚れ直してしまいました。
SNSDのコンサートでアラン・トゥーサンのことを考えるなんて、思っても見なかったです。そうそう、フランス語の歌詞の部分"Voulez-vous coucher avec moi (ce soir)?" は「(今夜)私と一緒に寝たい?」なので、やたら使わないように…。そういえば、ラベルはレニー・クラビッツとレコーディングしたとか情報があったけど、その後どうなったのだろうか?そんなワケで最近は『JAPAN 1st ALBUM』に加えてクリスティーナ・アギレラ〜レニクラをよく聴いてます。
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