是枝監督の新しいアプローチ
内容を書いていくとネタバレになるので多くは語れないが、殺人現場に残された十字架とラストシーンの十字路がもたらす意味。刑務所の面会室で役所広司と福山雅治が対峙するのが繰り返されるが、はじめはガラス越し役所広司側または福山雅治側)、次は真横で向き合い、そしてラスト近くはガラスに二人の顔がオーバーラップされ、会話が進むと顔が少しずつ右に移動する。犯人と弁護士の立ち位置(途中で入れ替わり混じり合う)や心の揺れを見事に映し出したシーンが特に印象的だった。
そして、広瀬すず
『海街diary』以来注目していた女優。同監督の今回の作品で次元を超えた存在感。抑制された心、それ故モノを言う視線が見事だ。 器にすぎなっかた 誰が犯人で、何が真実か。誰にとっての真実が本当の真実か。映画を観終わった時に強く感じたことをうまく表現できないもどかしさ。自分はあちら側にいるのかこちら側に居続けるのか。
今年のヴェネチア国際映画祭
金獅子賞を受賞した『The Shape od Water』が今から見たくなるほどの映像美に溢れている。『ブルー・ジャスミン』で印象的だったサリー・ホーキンスが主演。
やっぱり、映画は見終わった後にあれこれ色々考えさせるのが好き。
コメント
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