実は中井貴一って苦手だったんです、ずいぶんと
小津作品に数多く出演した佐田啓二の息子。それでもどうも苦手でしたが、2008年の『風のガーデン』から気にかけていました。そして、現在放映中の『サラメシ』のナレーションのちょっと肩の力を抜いたそれでいて対象に寄り添うような距離感が好きで毎週欠かさず見ています。
その、中井貴一の緊迫しながらも『サラメシ』のようなコミカルで、ちょっと気を抜いたような演出もこの映画にもよく出ていて、何分かに一回はクスクス。緊迫した状況でも何故か笑いたくなるように追い詰められていく男の姿をうまく表現してました。
いや〜、何と言っても長澤まさみ
好きなんです、いや大好き。目尻のシワ、屈託のない表情、自分勝手な振る舞い(ここが一番好き)。あ〜あ、こんなこと言ってしまって…と、椅子ごと後退する時の手足の長さ、眼差しの熱さ。いいんだなぁ〜、無条件で。
で、ギラリと持っていってしまう志田未来(「トト姉ちゃん」でお竜さん役)もいいし、鼻の形が好みの奥さん役の吉田羊の良さを堪能できたのも収穫かな。ラストシーンからエンドロールにかけての掛け合いまで見逃すところなし。初めて知った木南晴夏もなかなか良かった。
『ハッピーフライト』『ひみつのアッコちゃん』以来の屈託のない映画として、または『北北西に進路を取れ』のような巻き込まれ型としても(スケールには差があるが)、俄然支持したいですナ。ニコール・キッドマン『誘う女』のように長澤まさみがなってくれるといいんだがなぁ〜。
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