真冬の凍てつく海
真夏のやるせないほどの狂気
二重写しの罪悪感にうなされる脅迫感にも引き込まれて最後まで息をつめてスクリーンを凝視。原作は現在から過去へ、映画は過去から現在へ。多くの説明をあえて排除し、絶対的な愛を描くうつろう映像は悲劇だったのだろうか。流氷がぶつかり合い軋むような音、流れてはうごめくように沈む罪悪感。ヒチコックの映画ではメガネをかけた女性が、それを外すと恋愛の対象になるのが定石ですが(「見知らぬ乗客」では歪んだ欲情を表していた)、二階堂ふみはメガネ姿のほうがいいという屈折した旋律もまた悪夢の始まりなのだろうか。
余談ですが二階堂ふみの幼少役を演じた山田望叶(もちか)ちゃんは、「花子とアン」で吉高由里子の子役の子でこの映画でデビュー。
■私の男
http://watashi-no-otoko.com
■二階堂ふみインタビュー
http://www.qetic.jp/interview/nikaidoufumi/114301/
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