「サモアン・サマーの悪夢」TVプロダクション社長 自殺した元彼女のことを調査にハワイへ
「世界でいちばん熱い島」熱帯の島のホテル支配人と元彼女の大統領夫人 若い女性のトルソ
「ムーン・リヴァーの向こう側」作家で初めて足を踏み入れた川向うの世界
「イーストサイド・ワルツ」作家と若い編集者とのロマンス
「イエスタデイ・ワンス・モア」1959年にワープ
「ミート・ザ・ビートルズ」1959年から1966年ビートルズ来日時へワープ
「ハートブレイク・キッズ」爽やかなラブストーリー
「極東セレナーデ」アイドルの作り方と原発問題
「世間知らず」1949年に生きた高校生の恋愛小説 朝鮮戦争をからめて今でも通用するテーマが満載
「夢の砦」59-62年を生きた雑誌編集者とマルチタレント
「流されて」自叙伝的三部作の最後(新刊)
どう考えても作家=小林信彦さんの分身のような主人公達、母子との確執、TV局の裏側、映画批評、精神的な亡命者、大瀧詠一の影、ちょっとしたくすぐり(ユーモア)、ディテールへのこだわり、大川=隅田川へのこだわり、東京オリンピック以降破壊される東京の街、フックの効いたトリック、太平洋戦争〜朝鮮戦争。ほぼ一日で読みきってしまうほどの軽さですが、なかなかどうして奥の深いエピソードが散りばめられているので、読んでいて感銘を受けることも多いです。古いのは20年以上前の出版ですが、まったく色あせていないところにも、作者のブレのなさを表わしていると思います。
「人生はハッピーエンドでなくちゃいけない(世間知らず)」とは...。読後甘酸っぱい思いで小鼻がツンときます。
新刊の「流されて」のあとがき、「この三部作を書き終えて、私はて七十八になった。体力があって、次の作品にかかれればと思っている」とありますが、もっと長く書き続けて欲しいものです。
コメント
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