いい歌は時代も国境も越えて愛されていく
ちょっと、ひねくれものの私は日本全土が一致団結して「頑張ろう」「ありがとう」「絆」に溢れていると、経験したことはありませんが日本が戦争に向かっていったあの時代の空気も感じてしまいます。今は落ち着いて、シャワーを浴びラム・トニックを飲みながらMac Book Pro17に向かっている私が「頑張ろう!」なんて言っても、現地の人から総スカンを浴びそうです。でも、世の中をある方向へ誘導している気配を強く感じることは出来ます。
あの歌い方はロカビリーではなく小唄だったのね、知らなかった...
そんな中、まぁまともに見えるサントリーのCMに影響され「上を向いて歩こう」(作詞:永六輔、作曲:中村八大)のオリジナル・バージョンをじっくり聴いてみました。はねるようなシロホンのイントロに導かれて軽くステップするようなリズム。
うヘうぉ むふいてぇ あはぁ~る こぅうぉうぉうぉ...
印象的でインパクトのある歌い出し。ずぅっと、この歌い方はロカビリー調と思っていましたが、中村八大さんが亡くなった時の追悼番組(司会永六輔さん)を見ていると、これは小唄や端唄の節回しだったんですね。ロカビリー歌手の坂本九に自分の作った歌を歌われることに腹を立てていたのが永六輔。仲直りのしるしに坂本九の実家に夕ご飯を招待されて母親の話を聞いて妙に納得したそうです。優れた名曲にはそれなりのエピソードが色々あるんですね。You Tubeでは6つに分かれていますが、昭和の名曲をたくさん作曲した中村八大さんのいい話がたくさん紹介されていますので、是非最後まで見て下さい。
②http://www.youtube.com/watch?v=tf5lC5ab1dk&feature=related
③http://www.youtube.com/watch?v=hMHaiqtSTVc&feature=related
④http://www.youtube.com/watch?v=FE9rLj5YTts&feature=related
⑤http://www.youtube.com/watch?v=s21AeZChnls&feature=related
⑥http://www.youtube.com/watch?v=au9u7wnTZD4&feature=related
今、インターネットでこの曲の楽譜を探してきてギターを弾いていますが、♪幸せは空の上に..の部分、C-GときてCmとなるところ、今でも鳥肌モノです。学生時代から引く手あまたのジャズ・ピアニストだった八大さんは、作曲のレンジも広く(最近知ったんですが)「笑点」のテーマも作曲しているんですね。そういえば、筒美京平さんも小唄のフレーズを使って作曲していたことを思い出しましたし(「ブルー・ライト・ヨコハマ」)、大瀧詠一は三橋美智也とプレスリーがアイドルだったと言っていたなぁ。なんか、洋楽と邦楽の幸せな出会い(接点)について、もう少し追いかけてみたい気がします。なんとなく、サム・クックのフレージング=ヴォイシングにも似てるような気がして、サム・クックを聴きだしたりもしています。
そんなワケで、サントリーのCM。吉高由里子や教授バージョンもありますが、透明感溢れる堀北真希目当てでこちらを。そこだけを、何度も見てしまいそうです。SNSDやKARバージョンとかないのだろうか?(ムリですね、まったく)
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