メローなファンクとスイートネスにため息
妙に気になる黒人といえばベビー・フェイス。ニュー・ジャック・スイングなんてリズムも好きでしたね。その頃って新しい黒人音楽が生まれる予感もあってうきうきしていたことを思い出します。『Playlist』は、シンガーソングライター的アプローチで、アコースティックです。冒頭の「Shower The People」「Fire and Rain」はジェームズ・テイラーのキャリアの中でも重要な曲のカバー。オリジナルの良さをそのままパッケージした現代風アレンジにセンスのよさも感じます。
そういえば、こんな雰囲気のをどこかで聴いていたとずっと引っかかっていましたが、ようやく判明。70年代のアイズリー・ブラザースだったんです。スイートでとろけるベッドの中の会話「Between the Sheets」は、とても歌詞をここでご紹介できないほど溜息混じりです(ハンドクラッピングの音もいまだに新鮮)。「That Lady」ではジミヘン風ギターが炸裂。なにせ、ビートルズがカバーした「Twist And Shout」からある歴史あるバンドなので、それなりの浮き沈みもありますが、『3+3』から『Harvest For The World』あたりが絶頂だったと思います。そのサウンドはファンク丸出しばかりかと思うと、アコースティックギターがサウンドの要でリズムがドコドコ。♪ダウンタウンに繰り出そう、うきうき。メローなファンクに、スイートでもコシのあるスロー。オーリアンズ、ドゥービー・ブラザースあたりの接点とか考えると興味深いものです。
ロックが内省的な方向に向かったときに、いち早く反応したソウル側の代表がアイズリーだったワケですネ。若いファンはDJネタとしのアプローチを考えるのでしょうが、スティービー・ワンダー(『迷信』をレコーディング中、となりのスタジオでアイズレーもレコーディング中でその後スティービーとかかわるエンジニアが参加)やダニー・ハザウェイとかの関係も含めて是非、この黄金時代を聴いてほしいですね。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。