ボリ:突然おじゃまして、すいません(以下通訳の子が訳してくれた)
ミリー:(鏡に向かったまま)アラ、いいわよ
B:(新作"A HORA ES..!"を差しだし)サインをお願いします
ジョセリーン:Ay!
B:(サインをしてもらうのを見ながら)実は82年にNYのカサ・ボリンケンで初めてお二人のステージを見ているんですよ
J:Ca~~~sa Borinqune!?
ミリーの旦那:オー、カーサ・ボリンケンか。2、3年前につぶれたな
B:そして、そのあとマンハッタンのオチェンタス迄車に乗せていただいたんですよ
J:オチェンタス?!
M:あの時のカメラマンの人?
B:.....カメラマンではないんですが、同行した者です。とにかくあのNYの夜があるから生きて行けるんです
わずか数分のお目通りだったんですが、二人の付けているコロンの香のせいか夢心地です。「LOVE YOU.JOCELYN」と書いてあるサインを胸に、ジョセリーン、もう君を死ぬまで放さない。私の胸の鼓動は嵐でした。もう、どうなってもいい。全ステージ追っ掛けるんだ。と、決意してしまいました。翌日、私の奥さんのお店でかわいいポシェットを買い、会社の人にスペイン語に訳して貰った、思い入れだけで書いたファンレターを同封して、次のライブに行きました。迷惑にならないように、アンコールの手前で一旦ステージから下がる時に手渡す事が出来ました。握手した手が以外に小さかったのを今でも覚えています。日本でのラストのステージサイドでも、決して踊らず涙をためてお別れを言っている人もいました。いつかは別れなくてはならないと知りつつも、その時が来るのを認めたくない気持ち。ジョセリーンのくったくのない笑顔を見ていると、余計に別れが辛くなり、私も不覚にも涙してしまいました。
メレンゲ界には数多くの女の子バンドがありますが、ロス・ベシーノスはミリーとジョセリーンの美人姉妹が中心です。メレンゲは回りの音楽を吸収しながら進歩していく傾向があるので、1年で急に内容が変りとまどう事が多いものです。ところが、バンドのロス・ベシーノスも含めて家族の為に、独特のカラーを保っいて、いつでも安心して身を任せることが出来ます。新作『FLING SOLO』は話題のバチャータやプエルトリコからTOMMY VILLARINY をアレンジに迎えてサルサを演っていますが、いつものベシーノスさしさが出ています。
そして、ジョセリーンが歌っている曲だけをカセットに編集していた変な私です。一番好きなのは、『A HORA ES..!』での"LOST IN YOUR EYES"。デビー・ギブソンの大ヒットを、前半はラテンポップス調でスローに、後半は急展開でメレンゲ。ジョセリーンの少し平べったくも甘い声にいつもクラクラです。アルバムと同タイトルのVTRの"LOST IN YOUR EYES"もいいですものですが、エフェクトを多用し過ぎた編集で見ていると疲れてくる為に、熱心なファンにしかお勧め出来ません。
ミリーはソロアルバムを2枚程出していますが、ジョセリーンは今のところまだです。メレンゲ界で最もリリースを待たれているのではないでしょうか。その時が来たら?勿論全て追っ掛けですよ!皆さん!
TU SABES』ESTA ES MILLY CON LOS VECINOS (ALGAR 2) 1976
LA GENTE DE HOY / MILLY Y LOS VECINOS (ALGAR 7) 1977
EN SU MOMENTO / LOS VECINOS (ALGAR 23) 1980
FIESTA CON LOS VECINOS / LOS VECINOS (ALGAR 30) 1981
ACABANDO! / LOS VECINOS (ALGAR 32) 1982
ESTA NOCHE! / LOS VECINOS (ALGAR 45) 1985
SPECIAL DELIVERY / LOS VECINOS (RCA 7535) 1986
ETIQUETA NEGRA / MILLY,JOSELYN Y LOS VECINOS (CBS 10508) 1987
A HORA ES..! / MILLY,JOSELYN Y LOS VECINOS (MP 6021) 1989
7+1=VECINOS / MILLY,JOSELYN Y LOS VECINOS (MP 3038) 1990
FLING SOLO / MILLY,JOSELYN Y LOS VECINOS (BAD NEWS 001) 1992
MILLY(ALGAR 16) 1979
NO TE PUEDO TENER』MILLY (ALGAR 29) 1981
A HORA ES..! / MILLY,JOSELYN Y LOS VECINOS (MP 6021) 1990 VTR
93/10/ NiftyのフォーラムへUPした文章です。
その後ジョセリーンはとある宗教にハマッてしまい引退。ミリーはソロになって独立。もうあのステージは二度と見られないんですネ。ミリーとジョセリーンが活躍した頃のメレンゲはホント勢いがあって、ベシーノスはオーセンティックなメレンゲとラテンポップス的なアプローチが丁度良い具合にブレンドされた夢心地なサウンドでした。
そうそう、その素晴らし夜の話。クイーンズのクラブ(Casa Borinquen)でベシーノスのライブを見て、ワケあってマンハッタンのクラブへ出演するというので彼らの車に同行したんです。道中色んなカセットをかけていたんですが、ちょうどブルックリン橋を渡る時に目の前に広がった夜景に感涙の私。曲はルベン・ブラデス「PAULA C」。NYラテンの究極の曲でエレガントなアレンジと、ルイ・ラミレスのバイブが大好きでした。もうこんなに感激してしまうことはないと思ってしまった美しい夜でした。
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