キンクスとの出会い
高校時代にほぼ毎日通っていたロック喫茶「ピーターパン」のオーナーがキンクス好き。基本はアメリカのロックが多かったけどよくキンクスの『Everybody's In Show-Biz』がかかっていた。その後断片的に聴いてはいたがアルバムを時系列で集めるには至らなく、紙ジャケ+デモ別テイクはあまりにも数が多く、好きなんだけど手を出せない状態が続いていた。
今やSpotifyの時代
なにげなくシングルを中心とした拡大版ベスト盤を繰り返し聴いているうちに、レイ&デイブ兄弟のギターのリフにハマってしまい、Spotifyでパイ時代のシングルを時系列にA/B盤と並べるプレイリストを作り朝昼晩聴きっぱなし状態。図書館にはなんと『The Kinks The Anthology 1964-1971』があることを発見。貴重な写真満載、レイ・デイビスのインタビューを含む解説、最新リマスターされた139曲のパイ時代のアンソロジーにニンマリの日々。
パイ時代のシングルはアルバム未収録が多くアルバムだけでは全容がつかめないのが悩ましい処。しかもモノラル〜ステレオ(疑似が多い)が混在するから困りもの。なんと、入手不可とされるレイ・デイヴィスのSF小説的自伝も図書館で見つけ、読みながら、衝撃の「You Really Got Me」を含むデビュー盤からパイ時代のアルバムを聴き、アンソロジーで穴埋めする日々がもう1ヶ月半も続いている。
パイ時代はどれも素晴らしいアルバムだらけだけど「Sunny Afternoon」の入った『Face To Face』と名曲「Waterloo Sunset」を含む多彩な『Something Else By the Kinks』の2枚が特に大好き。その後はコンセプト・アルバムが続き、名曲「Lola」「Apeman」が入った『Lola Versus Powerman And The Moneygoround: Part1』もギターのリフに惚れ込み何度も繰り返している。『Percy』は事故で傷ついた性器の移植手術を受けた男が、性器の元の持ち主だった女を求めて彷徨う映画のサントラ。その映画も観てみたいものだ。(B級らしいけど)
Kinks (1964)
Kinda Kinks (1965)
The Kink Kontroversy (1965)
Face to Face (1966)
Something Else by the Kinks (1967)
The Kinks Are the Village Green Preservation Society (1968)
Arthur (Or the Decline and Fall of the British Empire) (1969)
Lola Versus Powerman and the Moneygoround, Part One (1970)
Percy (1971)
憂いに満ち高い観察眼で描かれる市井の人々、レイ&デイブ兄弟のギターアンサンブル、どこか惹きつけられるメロディー、アメリカへの叶わぬ憧れと失望、名曲が多いがアルバムが売れないジレンマ。どこか屈折しているようで緻密でおおらかなサウンド。さぁ、もう一度シングルを集めたプレイリストを聴いてみよう!
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