レコード屋巡り
時間のあるときにはこればかりしていた。クレジットを隅から隅まで読み納得して買ったり、ジャケ買いしたり、それはもう楽しい日々が続いていた。
・メロディーハウス(原宿 閉店)
・芽瑠璃堂(吉祥寺、渋谷 閉店)
・ジョージア(吉祥寺 閉店)
・Schwannで調べてアメリカへ直オーダー
この三店が中心ではしごをするほどで、その後、以下を加えて
・DISK UNION(新宿)
・WAVE(六本木 閉店)
・CISCO(渋谷 閉店)
・マザーレコード(渋谷)
75年にサルサに身を埋めてからは
・ラテンコーナー(御茶ノ水 閉店)
・ディスコ・マニア(中目黒→恵比寿 閉店)
・SWEET COCO(大阪 閉店)
サルサをよく分からない頃にこの三店でいろんなことを教えていただいたことは強い印象だった。今は、ごくごくたまに山野楽器(銀座)、DISK UNION(新宿4F)、TOWER RECORD(渋谷)による程度でほとんどはamazonで済ませているが、ジャケットを手に取る喜びは今でも変わらない。
パイドパイパーハウスというとメロディーハウスの流れでよく行き、品揃えも良かったしカフェがあって温かい雰囲気が好きだった。75年にサルサを知り、広島勤務となり行かなくなった頃に、『なんとなくクリスタル』『たまらなくアーベイン』で注目をあびていたのも遠巻きに見ているうちに足が遠のいていた。それでも、クルマで通り過ぎる時「ああ、ここにあったんだよな」と毎回思うんだ。
パイドパイパーハウスの店主だった長門さんのその後の活躍は、音楽ファンとして心強いもので「PIED PYPER DAYS」はその長門さんが関わった音楽活動をまとめた優れた本だと思う。シュガー・ベイブ〜ティン・パン・アレー〜細野晴臣のマネージャーとして、リイシューを通じた海外ミュージシャンとの交流など、長門さんがいなければ世の中に生まれなかったレコードも数多いと思う。アルゾやハース・マルティネスのところは涙無くしては読めない。
本編に加えて(ニュー)ミュージック・マガジンの全ての広告を丹念に読んでいると、インターネットもない時代に広告に掲載された僅かな一行で一喜一憂していたことも思い出す。渋谷でJBの映画を観た帰りの電車の中から読み始め、真夏の太陽を避けるようにして部屋の中で、ページ下のディスク・ガイドに載っている音楽を聴きながら夕方までに一気に読んまう。
ラヴィン・スプーンフル〜フィフス・アヴェニュー・バンド〜オハイオ・ノックス〜ピータ・ゴールウェイ(ソロ)〜ジョン・セバスチャン。ジョン・サイモンとハース・マルティネスの久々のソロ。アルゾのソロ、ベン・シドラン...。求める人にはいい音楽が必ず届なぁとしみじみと感じたのは、渋谷TOWER RECORDで期間限定のパイドパイパーハウスに行ったのがきっかけだ(7/15〜半年予定)。
7/23(土)18:00〜は長門さんと鈴木茂さんとのトークショーもあり是非行ってみたい(天候次第で千倉行きになるかもしれないが)。そうそう、『ベスト・オブ・パイド・パイパー・デイズ』もおお!という選曲で特にイーストコースト好きにはたまらないと思う。フィフス・アヴェニュー・バンドを敢えて入れずにジョン・リンドの作品を入れているとこも心憎い。
■伝説のレコードショップ“パイドパイパーハウス”がタワーレコード渋谷店に期間限定で復活
http://tower.jp/article/news/2016/06/10/n102
コメント
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