雷蔵さんも素晴らしいが
加東大介と雷蔵ガールも素敵すぎ
世界の平和のためにスパイ活動...少し矛盾したテーマを紐解きながら戦争に突入した当時の日本の状況を描いた名シリーズ。
陸軍中野学校 1966.4 増村保蔵
陸軍中野学校 雲一号指令 1966.9 森一生
陸軍中野学校 竜三号指令 1967.1 田中徳三
陸軍中野学校 密命 1967.6 井上昭
陸軍中野学校 開戦前夜 1968.3 井上昭
三好(椎名)次郎役の雷蔵さん、眠狂四郎の様にケレン味のない現代劇もまた硬質で鈍い光を放つ。人間味あふれ軍部に批判的な草薙中佐役の加東大介の熱演もいい。そしてなによりも魅惑的なのが雷蔵ガールの存在。順に、小川真由美(27)、村松英子(28)、松尾嘉代(24)、安田道代(21)、高田美和(20)、野際陽子(31)、小山明子(33)。特に、自分の婚約者がスパイと知り小川真由美を苦しまないように殺害するシーンのやるせなさ(重厚な増村保蔵監督の演出も全面見ごたえある)、社長秘書役の安田道代が外人社長が戻る戻らないのスリリングなシーンはまるでヒッチコックを彷彿させる。画家役船越英二の怪演もありシリーズ最後まで見逃せない。
ほぼ4~5ヶ月単位に公開されるプログラム・ピクチャーのためか、多少のつなぎの曖昧さを残しつつも、陸軍中野学校は名シリーズといえる。007の影響だろうか、雷蔵らを救う秘密兵器(万年筆型ピストル、ナイフ仕込み・鏡付メガネ、潜望鏡、ガス仕込み腕時計、ナイフ仕込み革靴、カメラ内蔵ライターなど)も楽しい。
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