意外にも塩
BLOGの告知だけでは想像もできず、まずは多賀の政五郎と現地集合。ワンクールの常連の方の情報で塩と聞いて腹は決まって待つこと二時間。お互いの近況や音楽映画の話をしているとあっという間に時間が過ぎるので苦にはならないのも不思議。
計算をほどこした独特の軽さ
色々あるけどどうする?と家元。迷わず塩の大盛り。やっぱり、と家元ニヤリ。塩は数年ぶり、しかもホタテ干し貝柱は特別な具材。出てきた姿=ビジュアルはデザインの仕事をしている政五郎をも圧巻。足すことも引くこともない"Less is more"の世界観か。バレイディアム全盛期のティト・ロドリゲスの甘美でエッジの効いた官能か。澄み切ったスープを一口含むだけでもこんな瞬間に巡りくるなんて、ああ、つくづく幸せだなぁ...と溜息。
食べ終えてしまいたくない
そんなことができるのならと...。ベーコンはある種金華ハムのようなものだよ、と家元。特別な日限定のホタテ干し貝とのハーモニーの謎も家元の屈託のない笑みに溶け込んでいくようだった。まとわりつくものがないすっきりとした軽やかさ、その奥にあるこくを味わいながら人生捨てたもんじゃない、こんな瞬間に巡りくるなんてとしみじみ涙。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。