鴨づくしと思いきや軍鶏も登場
上品な鴨出汁スープにうっすらと浮かぶ鴨の香味油。実はこのスープで軍鶏を温めているから「追い軍鶏」。うまいこと言うなぁと感心してしまった。大ぶりの鴨肉わんたんと軍鶏がゴロゴロと並び食べる前から目が眩み思考停止。
滋味というよりも慈愛
一口目はあっさりとした味わいが次第に繊細ながらもコクのあるスープに変化。軍鶏を嚙むたびにじゅわっと痺れ、大きめのワンタンからにじむ鴨のわずかな香り。最後の一滴まで飲み干してしばらくは立てないほどおいしかった。滋味というよりも慈愛に近い味わいに酔い泣く。
味の多重構造を振り返っていると、朝方聴いていたT.Rex「Telegram Sam」のサビに重なる重厚なオーケストレーションを思い出した。緻密なサウンドスケープを創り上げたトニー・ヴィスコンティと柴崎亭の大将はどこか通じ合うものがあるのだろうか…と、考えながら西つつじヶ丘を歩いていると蔓日日草(つるにちにちそう)の可愛らしい姿も見つけた。
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