ああっ、と声を上げそうになった
牡蠣を塩ベースの出汁で温め、そのまま麺のスープに。ふっくらと火が通った牡蠣は熱々のご飯にのせ特製秘伝タレをかけ山椒でアクセント。と、作っているのを見ているだけでドキドキでしたが、スープ一口で、ああっ、と声を上げそうになって、横の大親友と顔を見合わせニンマリ。
牡蠣の上品なお出汁が蠱惑的な塩加減にもわもわと広がるからたまらない。淡白になりがちな味をクッと引き締めるお麩と三つ葉の香り、そしてなによりも端正に折りたたまれた麺。五感を研ぎ澄ませ大事にいつまでも食べていたいと思わせるほどウマい。
どうにか立ち直って特製タレの牡蠣丼
大将こっちが主役と言っていたがふんわり牡蠣にからむやや甘く、それでいて牡蠣の風味をくっきりと浮かび上げさせる特製タレにヤラれた。手元でわずかに変化すると思わせるのは山椒のせいだろうか。おいしさがいつまでもいつまでも…。
一人二役 Double Role
今日も完全にヤラれた。つつじヶ丘駅までの帰り道、この思いをどうやってお互いに伝えようと歩いては立ち止まりいつのまにか涙声。これほどまでにおいしいラーメンに出会えたなんて奇跡のようだ。
明大前で大親友と別れ、1978年に31歳の短い生涯を閉じてしまったサンディ・デニーを聴きながらゆっくりと振り返っていると清麗高雅という言葉を思い出した。
コメント
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