今年の三月の悲報から半年が過ぎて
村上春樹さんの本を開くたびに身近な存在だった安西水丸さん。すぅっと描かれた一直線にちょっとだけはみ出したカラートーン。ためらいのようなものがない世界が大好きです。「夜のくもざる」のカバーでのはかなげながらもワケありの女性、「村上朝日堂 夢のサーフ・シティー」のラジオ、「ランゲルハンス島の午後」、「うさぎおいしーフランス人」のかるた等が特に好きです。
クリエイションギャラリーG8で行われている「安西水丸展」は、私が知らなかった安西水丸さんのことが詳しく分かる展覧会になっていて、う〜ん、なるほど。小学生の水泳大会のポスターには、そのまんま安西水丸の世界が出来上がっているなぁ、と腕組みをしたり。コレクションのスノードームをじっと見つめたり、原画の上のカラートーンのレイヤーが乱反射してクラクラして先に進まず、三つに別れている部屋を何度も往復していました。
村上春樹さんのオマージュ
「安西水丸 文藝別冊」「安西水丸 青山の空の下」(イラストレーション #188号が丸ごと掲載)をとっかえひっかえ読んでいますが、「セロニアス・モンクのいた風景」のあとがきで、編者の村上春樹さんが「この表紙は和田さんと僕が水丸さんに捧げた、いわばオマージュのようなものになっている…」と書いて追悼しているのが、村上春樹らしいなぁと。
11/17の「第260回クリエイティブサロン」にも参加予定ですが、知らなかった事などがいっぱい発見できるので、時間を作ってもう一度行ってみたいです。
■安西水丸展
2014年10月17日(金)~ 11月20日(木)
11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8_exh_201410/g8_exh_201410.html
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