まずは獺祭の最も手に入りづらい純米大吟醸50から
アワビ、ノドグロ、小ヤリイカ、アジ、カツオ、カマスの盛り合わせは獺祭に寄り添うような目も味も楽しめて今夜のテーマを設定するような。食べ急がないように、飲み急がないように、逸る気持ちを押さえてしみじみ。それぞれの魚の香りも味わっているうちに、次のお酒は「村祐」。
きめ細やかな甘さも味わっていると、不意打ちのようなカマスの塩焼き。塩加減、焼き加減がデリケートなカマスの味わいを引き出して絶妙。思わず生つばを飲み込んだ音を何度も反復してました。「村祐(新潟県新潟市)」の苦味とカマスの塩加減、やられたなぁ…と顔を仰げると大将と目が合ってニッコリ。斜めに入れた包丁は、カマス自身の脂で焼くためのものと説明を受けて、痺れるように納得。
ああ、これは!と絶叫に近い戦慄
BLOGでも紹介されていた二品。まずは、アワビの塩辛。キモ(2/3)とヒモ(1/3)のコリコリとの食感と香りが口から鼻に抜けてこれはいったい何?とどぎまぎしていると、アワビが食べているカジメそのものだと。これだけで、何杯もお酒が進むと納得しているのがまだ序の口だっとは。
それは、ウニの塩辛を知るまで。勿体無くてお箸の先にほんの少し付けて一口。もぉ、前のめりに悶絶して箸も止まり身悶えて、二人で無言。しばらくして「うわぁ〜」と溜息。口の中がとろけたうにと突き抜ける磯の香りでクラクラ。気配を感じて落ち着かせるように選んでもらった「三千盛(岐阜県多治見市)」はしっとりとした切れ味。うにやアワビの磯の香りをお酒で拭う楽しみも。
白浜産シークアーサーで作ったポン酢の秘密
レアなサワラのあぶりには白浜産シークアーサーで作ったポン酢が合いすぎるほど。ひしひしと和やかな味わいに包まれる幸せで心も空っぽに。ひとしきり酔に任せてぼんやりとしていると「農口本庄無濾過生原酒(石川県能美市)」。ほとんど市場に出回らない幻のお酒は飲んでしまうのが惜しいほど、うねりのようなかぐわしさに身を任せて。
真剣な眼差しに漂う
ほんのりとした男の色気
もう、すっかり満足してしまっていると「そろそろ」と声がかかり、まるでこごえるように身を固くしている初めての夜を解きほぐすような流れに身を任せてしまうほど。「農口」をしみじみと味わいながらも、そこはテンポよく。
①アカハタ
②わらさのづけ
③コハダ
④ノドグロのあぶり(香りが後追いするほど)
⑤マグロのはらとろ(とろけて)
⑥ホウサンガツオ
⑦アワビのキモのせ
⑧いかうに
⑨いくらととびっこ
⑩穴子
⑪いくらとアジ・きゅうり巻き
⑫団子(サワラ・ワラサ)汁
※マグロトロあぶり丼
途中、アワビのキモのせの後は口を洗うために井戸水の仕込み水。もうちょっと飲みたいなってとこで切り上げて、シメの団子汁。これまでの美しいまでの流れを静かに反復しながらすする汁がないと、長っ尻の私は帰れそうにもないんです。
秋が深まる千倉は冷たい風、それでも海の中は夏の終わりのようなぬくもり。季節と季節が手を取り合ってお互いの寄り添って見惚れているような巡り合い。気が付かないとそのまま素通りしてしまいそうな小さなざわめきも教えてくれる流れ。地元の仲間も大勢集まる賑やかさにも目配りをしている佇まいにも、男の色気も感じて心震えてました。
大徳家さん!
こちらこそありがとうございました。
そうそう、うにの塩辛で朝から悶絶してました!
2-7-4は残念ながら全レース当たりませんでした。
投稿情報: Borinquen | 2014/09/24 12:17
ご来店ありがとうございました。
旬のお魚たちに勉強させてもらっています。
南房総の恵に感謝です。(^^)
これからも女性を引きつける魅力のある ふなっしーを見習ってがんばります。(笑)
投稿情報: 大徳家 | 2014/09/23 23:26