それは、突然始まり、突然終わった
予定の時間を過ぎても始まらない計画停電。床暖房も切り、作り置きの煮込みハンバーグをキャンドルを点灯させながら食べていました。「やらないのかなぁ〜」なんて会話していると、突然真っ暗に。向かいのマンションは非常灯が付いていましたが、急に静かになりました。玄関から、シンボルロードをみると暗闇が広がっています。キャンドルをテーブルに三つ、LED懐中電灯を天井に向けるとそんなに暗くないし、かえって静かな時に戻っていきます。
満月に近い月の静穏な光に包まれ、風の音だけが通り抜けていました
部屋には僅かな光を揺らしているキャンドル、外からは月光。真っ暗で何も見えないよりも、見たいものだけが見える、そんな光量。何かを失って闇の中にとり残されてしまうわけではない。コードを押さえたらどんな音が鳴っただろうか。
塩釜復旧の知らせ、あちこち
けたたましいアナウンサー、御用学者の堂々巡り、まとめきれない司会者...TVの喧噪が消えて、ラジオからは静かな語り口のアナウンサーが塩釜の様子を報告してくれています。ほんの少し前に塩釜から電話で、電気が通じたとの朗報。電気が通じた話を聞きながら、こちらは計画停電。ちょっと皮肉。どうもきな臭い計画停電。そんなに原発が怖いんなら全部止めるぞ。その時どうなるか分かっているんだろうな。そんな圧力すら感じます。全部止めても電気は来るんですけどね。
ケーキでも食べる?
なんて話をしながら、久し振りのコーヒー。キッチンペーパーを折っただけのお皿(の代用)にちょこんとのっているケーキ。ほんとぎりぎりのタイミングでかろうじて家族共々無事でいることを思い描いてしまいました。そして、突然予定よりも早く灯りがともりました。被災した方々のことを思うとこんなこと言ってはいけないんでしょうけど、うれしさ半分、もう少しこうして過ごしていたかったのも正直な気持ち...。
コメント
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