あのラストのポーズ
注目の女子フィギュア、ショートプログラム。浅田真央VS金妍児(キム・ヨナ)。共に初オリンピックで、どんな試合になるか。ドキドキして仕事が手に付かない人も回りに。ちょうどお昼休み直前に二人の対決が始まりました。休憩室でワンセグ携帯を見せていただきました。今シーズン不調でオリンピック直前に調子を戻してきた真央。コンスタントに好成績を上げてきているキム・ヨナ。個人的には、ショートに関してはキム・ヨナの方が好みです。開始直後体をくねらせる仕草とシャープなジャンプ。ステップの前にもう一回くねる、手を挙げて指鳴らし。なんでも、ハードなステップに入る前に一呼吸入れるのも兼ねているそうです。そして、ラストの決めのポーズ。初めてこのプログラムを見たときには、(下世話な言い方ですが)ハートにドキュンでした。ストーリーは忘れてしまいましたが、『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999)』のソフィー・マルソーを思い出しました。
キム・ヨナの涙
今日のフリーは、伸びやかで少女から女性に成長する喜びを的確なテクニックで表現していました。大技にこだわらないスムーズな流れ、個人的にはスケーティングらしいこの方が好きです。ちょっと色っぽいショートは007でカラフルに、フリーはガーシュインでノーブルに。心をそそる目つきをこちらに送り、素敵な匂いを漂わせ、いかにも気を持たせ、腕に寄りかかるが、うちまで送っていくと決まって「とても疲れちゃって」と言い出すかと思うと、身体はワンセットの見事な曲線に彩られて、どのような見地から見ても、そこには改良の余地や必要性を見いだせない。最近読んでいる村上春樹が翻訳したチャンドラーのフレーズが思い出されてきました。
選曲、振り付け、そしてそれを演じる技術。とても素敵でした。
コメント
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