美しい立ち振る舞い
頑固な老人が隣のモン族の少年タオや家族と触れることで物語が進んでいきます。朝鮮戦争で受けた心の罪悪感、ダーティーハリー的な無骨な姿、時折見せるユーモア、少年が一人前に育つために必要な男、自動車産業の衰退。『ミスティックリバー』『ミリオンダラー・ベイビー』のラストは荒涼とした世界になりますが、この映画のラストは何故か心がすくわれるような気がしました。それは、湖辺(ロケ地はデトロイトのハイランドパークなのでエリー湖と思う)をタオが老犬と一緒にグラン・トリノを運転しているラストシーンだけではないだろう。
オフィシャルサイトではプロダクションノートがUPされているので、映画を観てからの一読をお薦めします。部屋でDVD漬けになっていましたが、やはり劇場でみる映画には得るものが大きいですね。帰りのクルマの中で、何故か、数年前に亡くなったママボリンケンのオヤジさんを想い出してしまいましたし、クルマに対する夢がなくなった時代なんだなぁ...としみじみ思いました。
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