♪..アスカタカラカティスキスタカラカティスキス
♪..アスカタカラカティスキスタカラカティスキス
コルティーホと並んで、プエルトリコの本来持っていた音楽とサルサをつなげる重要な人物にモン・リベーラがいます。若いときはプロ野球の選手として活躍した後、ミュージシャンに転向。ラテンのリズムに乗りにくいとされたトロンボーンのアンサンブルのラテンを始め、60年代に数々のアルバムを出しています。歌手だった父親譲りの、トラバレングァと呼ばれた舌がもつれるような歌い方とボンバやプレーナのリズム。そして、他には見られないトロンボーンサウンド。あの、エディー・パルミエリよりそのスタイルは早かったのではとも言われます。エル・グラン・コンボのステージがそうだった様に、笑った後にホロリとさせられてしまう。まるで藤山寛美の世界。いや、トニー谷か。(三人共死んでしまったので真意を聞くことは出来ませんが..)こういう切なさに私は弱くてどうも困ってしまいます。
先月国内盤でリイシューされたベスト盤を改めて聴くと、サウンド、歌詞共々まるでウイリー・コロンそのものじゃないですか。そうそう、そうなんです。彼のアイドルが今思えばモン・リベーラだったんですから。その彼が、75年にブーガル時代後ステージを去っていたモン・リベーラを再び音楽の世界へ引き戻したのはこんな理由(ワケ)があったんですね。運命の巡り合せでしょうか。(私が当時、初めて聴いたモン・リベーラはこれでした。)
白いクロゼットの前で赤いシャツに赤いパンツ、派手めのネクタイを4本首にかけ、ややおどけて手を広げているモン・リベーラ。クロゼットの柵には毛皮の帽子(NYは寒い)眼鏡、オーデコロン、おそらくステージ用のヒールの高い靴。76年にリリースされたアルバムの裏ジャケットに写る、それらを見ているともう何も言えなくなってしまう。(78年5月12日死去)とにかく先月出た国内盤のベストがお勧めです!何も言わず手にして欲しいのです。(涙なくしては読めないライナーノーツも勿論お勧めです)
カラカティス・キス〜グレイテスト・ヒッツ / モン・リベーラ (BOM 605)
SE CHAVO EL VECINDARIO / WILLIE COLON AND MON RIVERA (VAYA 42) 1975
MON Y SU TROMBONES / MON RIVERA (VAYA 54) 1976
93/09/11 NiftyのフォーラムへUPした文章です。
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